【HQ!!】冷徹少女とバレー部員番外編 (ページ34)

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『清水先輩もどうぞ。いつもありがとうございます』

「Aちゃんありがとう。はいこれ。私から」

『ありがとうございます！』

「あ、清水先輩！A先輩！これ、バレンタインです！」

「仁花ちゃんありがとう。これあげるね」

『ありがとう。私はこれ』

「ありがとうございます！」

マネさんと交換をし、先輩たちにあげたAは、今から他の部員にあげるのかと気が滅入ってしまっていた。すると、後ろから彼女を呼ぶ声がする。

「A先に行かないでよ！」

『ごめんって』

「あ、これどうぞ～、おつかれさんです！」

「梅川さん、ありがとう」

「私もどうぞ！」

「ありがとう！」

お菓子を渡す2人は嬉しそうだった。

━◈━◈━◈━◈━◈━

「A、全員にあげた？まだ？」

『まだ。タイミングつかめなくて』

伊織の質問にAはため息混じりに答える。それを聞いて、百合と夏実が真っ先に言った。

「よっしゃ、行くか」

「田中ー、ノヤー、バレンタイン持ってきたでー！」

特攻隊のように切り込んでいく2人には驚かされてばかりだとAは思う。夏実の声に顔をあげた2人はこっちに顔を向ける。百合たちはずかずかと体育館の中に入っていった。

「Aも行くで！」

『はいはい』

Aも2人の後を追う。ようやく、プチ任務達成の兆しが見えた。