【HQ!!】冷徹少女とバレー部員番外編 (ページ32)

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数日後、バレンタイン当日。学校全体が今まで以上に浮き足立っている。あちらこちらに、お菓子があった。

「Aちゃん、これあげるね」

『ありがとう、はい、交換』

「あ、Aちゃん私もー！」

Aたちも例外ではなく、クラスの女子同士でお菓子交換をしていた。

「え、めちゃうまじゃん。Aちゃんありがとう！」

『どういたしまして』

━◈━◈━◈━◈━◈━

「Aー！バレンタインー！」

『ありがとう、百合。はい、これ。伊織と夏実も』

昼休み。彼女たち4人はバレンタインのお菓子交換をしていた。4人でこの時間に交換しようと、百合が一番我慢していた。

「A、ありがとう。私のはこれ。どーぞ」

「うちはこれー！結構頑張ったんだよー！」

『ありがとう、2人とも』

「ちょっと待て。Aさんや。ちと豪華すぎじゃね？」

早速食べようとしていた百合が包装を開け言う。

『自信作。夜なべして頑張ったんだから』

「通りで今日は眠そうな訳だ」

Aの答えに、伊織が苦笑いして返した。

「いつ食べよか。ちなみに何作ったん？」

夏実の質問に、Aはあくびをしながら答えた。

『クラスにばらまき用にフロランタンとパルミエ。伊織たち用に追加でマカロン。味の保証はする』

「レベル高っ…」

伊織は思わず言葉をこぼした。驚きで固まる彼女をよそに、百合は「おいし…」と食べる。夏実がまた質問をする。

「バレー部にはあげへんの？うち、用意したんやけど」

「奇遇だねぇ。私も！」

『一応作ってきた。中身一緒。マネさんと会えるかわからないけど、マネさんと先輩はマカロンありで』

「抜かりないねぇ」

こうして昼休みが過ぎていく。