【HQ!!】冷徹少女とバレー部員番外編 (ページ18)

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．縁下side

俺、縁下力は今非常に落ち着きがない。いや、落ち着きがないといっても田中とか西谷みたいなのじゃない。非常にそわそわしている。

「縁下～、お前どうせ今年もいっぱいもらうんだろ？クッ。羨ましいぜ」

「やっぱりモテる男は違うな～」

友達はそういうけど、モテるかといったらそうじゃない。みんな、お礼的な感じで渡してくる。所詮義理。良くて友チョコ。

でも、俺も男子高校生。本命とか憧れる。彼女欲しいって思ったこともある。でも、今は部活で手一杯…。複雑だなぁ。

「縁下、なんかあった？」

成田が話しかけてきた。

「なんもないけど…。なんで？」

「だってなんかそわそわしてんじゃん。片桐さんの方チラチラ見ながら」

「はぁ！？そんなことないって！」

「なんでそんなに必死なんだよ。図星か？」

図星だわ。部活の中で一番関わりが深いのは俺だったはずなのに。いつの間にか溶け込んで、みんな片桐になついてる。女々しいな。嫉妬か？まさか。そんなことはない。あり得ない。

「ま、いいんじゃねーの？多分脈なんてないだろうけど」

「うるせ。そんなんじゃないわ」

義理でいい。なんなら余りでも失敗作でも、なんでもいい。なんでもいいから、片桐からもらえないかな、なんて。