検索窓
今日:13 hit、昨日:2 hit、合計:23,626 hit

98個 ページ7

与謝野先生と乱歩さんを見送った後





正直やる事がない。



昨日の事もあって暫くは組合も様子見に出るかなって思ってた矢先のあの手紙には、乱歩さんも少なからず驚いてた。



力が駄目なら頭で勝負、の手に出たのかな。



隣に座るネコの背を撫で乍ら、目の前の机に置かれていた新聞に何気なく目を通す。








…何か、考え事してる機会多いけど別に暇人じゃないよ?

今はちょっと暇だけど。



と言うか包帯ワカメ遅くね?もう十一時回るよ?









.









.









時計に向けていた顔を戻した時




目の前に煮干しが浮いていた。









『………???』





浮い、え?浮いて……何これ??


よく見るとそれは天蚕糸(テグス)の様な細く透明な糸で結ばれている。



しかもそれが左右にゆらゆら揺れ始めた。









『………』








(ゆらゆら)









.









.









『んなっ!』




動く物は気になるのが猫の(さが)


勿論僕も例外じゃなかった。初めて知ったけど。






我慢出来ずに捕まえようと手を伸ばしたが、
何事も無かったかの様にまたゆらゆらと揺れている。


…いっそ腹立ってきたぞ。









『…ふんっ!』





『このっ!』






《何してんの》







『此奴、がっ!取れないっ!っと!うわっ!?』


《……馬鹿?》






何が起きたかと言うと、ソファから落ちた。


煮干しがソファの外にまで範囲を広げて揺れてるなんて気付かなかった。



だって……取れないんだよコレ…何で…









.









.









.









.






「ふっ…本当に、追うんだねぇ…ふふふ」




『…お前かよ…』







ソファの後ろには、天蚕糸の結び付けられた割り箸を片手に笑う包帯ワカメの姿。


此奴に良い様になって遊ばれたと思うと迚も遣る瀬無い気持ちになる。





けど目の前を過ぎる煮干しは止まる事なく…







『、このっ……僕で遊ぶな!!』


「うふふふ、ほらほら〜こっちこっち笑」




『んな〜〜!!』









.









最終的に天蚕糸の糸を切って煮干しをゲット。


美味しかったけど、凄く、疲れた。

99個→←97個



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (59 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
80人がお気に入り
設定タグ:文スト , 男主 , 原作沿い
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

闇少女(プロフ) - ありがとうございます!お願いします! (2018年4月17日 21時) (レス) id: 86db96a001 (このIDを非表示/違反報告)
のら猫(プロフ) - あ…あ…ありがとうございます…!( ;∀;)黒蜥蜴!確かに出てなかったです!ザアパルク後ら辺にいきます(*´-`) (2018年4月17日 7時) (レス) id: 92e6776368 (このIDを非表示/違反報告)
闇少女(プロフ) - 黒蜥蜴と絡んでほしいです。更新頑張ってください! (2018年4月16日 17時) (レス) id: 86db96a001 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:のら猫 | 作成日時:2018年4月8日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。