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133個 ページ43

誘拐騒動から数日。
某物騒な探偵事務所。







『あ"〜〜つ"〜〜い"ぃ〜〜…』


「清君、床綺麗じゃ無いよ?」




まだ空気調整設備(クーラー)の動いていない事務所の床には、ここに寝泊りする清が伸びていた。

同じ様に白黒猫も伸びている。




『立ってじわじわ汗かくよりは床の方が冷たくて良いよ〜…』

「そ、そうなの?」


『うん。あと床ならさっき僕が掃除したから綺麗だよ。ほら敦さんも』


「え、えと…それじゃあ…
……あ、本当だ。ひんやりしてて気持ち良い」



『でしょ。あの機械から風がくるまではこうしてるんだ』

「機械?…あぁクーラーの事か」

『くーらー、って言うの?アレ』

「そうだけど…もしかして知らなかった?」

『扇風機なら知ってる』

「そっかぁ」







.








「やぁ」



『……げ』

「あ、おはようございます、太宰さん」




声のする方に目を向ければ、矢鱈と(にこ)やかな笑みを浮かべた太宰の姿(逆さま)。




『此奴が出社時間前に来るとか…明日は蛇でも降って来るのかな』

「蛇…?でも確かに珍しいですね、こんな早くに。
まだ7時半ですよ」


「うふふ、ちょうどこの本にあるモノを見つけたのでね。余りに嬉しくて居ても立っても居られなくなったのだよ」

『「 あるモノ? 」』



片手に抱えられているのは当然某自 殺の手引書だ。

近くの机に手引書を置き、一人ワクワクの笑顔で太宰はそれを衣囊(ポケット)から取り出した。








.









「……え」

『うーわ、何あの色…』






太宰の手に握られていたのは一本のキノコ。

傘の色は自然界にあり得るのかと疑いたくなるほど鮮やかな空色をしている。

ただ、ソライロタケにしてはやや大きい。



つまり謎のキノコ。




「だ、太宰さん…またそれ食べるんですか…?」

『また?』


「勿論!せっかく見つけたんだもの、試さないわけにはいかないじゃないか!」

『ねぇまた、って??』


「いや流石にそれは、って太宰さんんん!!」

『ちょっと、またってどうゆうことーー?』








.









◆ ◆ ◆









.









壁に掛けられた時計が8時を告げた。


「お早うござ『国木田さぁぁん!!』…

また太宰か…」

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闇少女(プロフ) - ありがとうございます!お願いします! (2018年4月17日 21時) (レス) id: 86db96a001 (このIDを非表示/違反報告)
のら猫(プロフ) - あ…あ…ありがとうございます…!( ;∀;)黒蜥蜴!確かに出てなかったです!ザアパルク後ら辺にいきます(*´-`) (2018年4月17日 7時) (レス) id: 92e6776368 (このIDを非表示/違反報告)
闇少女(プロフ) - 黒蜥蜴と絡んでほしいです。更新頑張ってください! (2018年4月16日 17時) (レス) id: 86db96a001 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のら猫 | 作成日時:2018年4月8日 17時

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