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131個 ページ41

『なん……で…』




こんな所に居るんだ、という言葉を紡ぐ余裕も無く
咄嗟に後ろへと跳び退いた。


ちょうど僕の居た所はアイスの様に抉れている。

賢治君も自分に向けられた数本は避け、初めて見るこの攻撃に心無しか瞳が輝いているように見えた。




「…貴方は誰ですか?あ、僕は宮沢賢治です」


「……(やつがれ)は芥川。ポートマフィアの狗だ」




『…なん、で……あんたが、ここに…居るんだよ…』


「貴様等に詳細を語る義理は無い。…用があるのはお前だ、山猫」





「山猫?」


『…僕の事だよ…』





まだ賢治君はその名前の方は知らなかったか…。

まぁあんまり呼ばれて良い気はしないから、
自分からなんて絶対言わないけど。




それにしてもこの頭痛は一向に治らない。

それどころか徐々に酷くなっていく気さえする。



これは何なのか、芥川に訊きたいところではあるけれど、生憎今は口をついて出るのは呻き声のみになってしまった。




「芥川さん」


「……なんだ」





「清さんに聴こえて僕達には聴こえない音があるみたいなんですけど。何をしたんですか?」



「知って如何する。邪魔者は疾く失せよ」







『、…賢治君…!』





恐ろしく早く迫り来る黒刃を前に、賢治君は臆する事もなく冷静に避けていく。

あの日は鉄の板さえも切り裂いて見せた黒刃、
全てとは言わずとも、その威力は充分賢治君も判っているんだろう。





「…動きは悪くない。だが」


「! うわっ」




『…!』






避けそびれた黒刃の一枚が賢治君の足を捕え、
倉庫奥の壁へと勢い良く放り投げた。

数秒の後、倉庫内に衝突音が響く。






『賢治君…!』



「何処を見ている」





割れそうな痛みを抑えながら何とか襲い来る黒刃を躱していく。



けど何時もの力の三割も出せていないこの状況で、正直致命傷を避けるようギリギリ動くのが精一杯だ。


瞬く間に身体に傷が生まれていった。






『っ…』


「嬲る趣味は無い。大人しく付いて来い」






…嫌だ、僕は……!









.









.









芥川の黒刃が鎌首を持ち上げたのと、倉庫の扉が
吹き飛ばされたのは殆ど同時だった。


扉を破壊しながら突っ込んで来た車からは、
見覚えのある腕が芥川を狙って発砲した。



生憎銃弾は防がれて当たらなかったが。



『…!』


「……武装探偵社か」








「やぁ。待たせたね」


車からは僕の見知った顔ばかりが降り立ってきていた。

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闇少女(プロフ) - ありがとうございます!お願いします! (2018年4月17日 21時) (レス) id: 86db96a001 (このIDを非表示/違反報告)
のら猫(プロフ) - あ…あ…ありがとうございます…!( ;∀;)黒蜥蜴!確かに出てなかったです!ザアパルク後ら辺にいきます(*´-`) (2018年4月17日 7時) (レス) id: 92e6776368 (このIDを非表示/違反報告)
闇少女(プロフ) - 黒蜥蜴と絡んでほしいです。更新頑張ってください! (2018年4月16日 17時) (レス) id: 86db96a001 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のら猫 | 作成日時:2018年4月8日 17時

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