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128個 ページ38

「それで、これから如何するんですか?」



『取り敢えずあのドアの所まで行く事かな…』







数米上方にあるドアと殆ど同じ位置にある窓からは
仄かに赤く染まった陽射しが射し込んでいる。


此処から見る限り中々頑丈そうな嵌め殺しになってるから、掴まっても多分大丈夫だと思う。






…というか賢治君、さっき普通に腕動かしただけで
紐切れてたんだけど。


そんなに脆かったっけ、アレ。







『賢治君、乗って』


「え、善いんですか?」




『こっちの方が手っ取り早いからね』


「成程!」







僕のやろうとしてる事を察してくれた賢治君は
ワクワク感全開で頷いた。


賢治君軽い!






『ちょっと掴まっててね』


「はい!」






ちゃんと賢治君が僕のパーカーを掴んだのを背中越しに感じ、手脚に力を込める。



完全に変わりきったと同時に、目の前の壁に向かって床を蹴った。








壁に着くとその次の面に向かってまた壁を蹴る。


それを丁度螺旋階段を登る様に繰り返して、窓に
嵌められた鉄格子を掴んだ。







『っと…。賢治君、此処からあのドアまで行ける?』



「任せてください!」







少し距離がある反対側の壁には多分僕達が入ってきた重厚そうな鉄の扉。


そこに狙いを定めた賢治君が飛ぶと、いとも簡単に
扉が開いた……というか吹き飛んだ。





…あ、そっか。

賢治君の異能って怪力だったんだっけ。









「開きました!」



『すっご…』








外は何処か廃墟の一角の様で、近くに人の気配は
無い。


見張りとか付けてないのかよ。









「誰も居ませんね…」



『何か凄くなめられた感じ。まぁもう探偵社に電話
はしたんだろうし、取り敢えず首謀者のとこに行こっかな』





「電話したって判るんですか?」



『うん。耳がキーンってなる』


「凄いです!」





『いや僕的には賢治君の力の方が凄いけど…。
まぁ行こうか』





「何処か隠れられそうな所を探しながらですね…」


『いや…』







物陰から奥へと続く廊下を覗く賢治君は、判らないと言うように目をぱちくりさせて振り返った。







『どうせなら思いっ切り暴れてやる』


「え、大丈夫ですか?」






『彼奴らが探偵社に電話したんなら遅かれ早かれ
そろそろ動き出すと思う。


それなら目印も兼ねて暴れた方が判りやすいじゃん?』



「確かに!」





個人的にちょっとイライラしてるってのもあるけど。


まあ一暴れやってやるよ。

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闇少女(プロフ) - ありがとうございます!お願いします! (2018年4月17日 21時) (レス) id: 86db96a001 (このIDを非表示/違反報告)
のら猫(プロフ) - あ…あ…ありがとうございます…!( ;∀;)黒蜥蜴!確かに出てなかったです!ザアパルク後ら辺にいきます(*´-`) (2018年4月17日 7時) (レス) id: 92e6776368 (このIDを非表示/違反報告)
闇少女(プロフ) - 黒蜥蜴と絡んでほしいです。更新頑張ってください! (2018年4月16日 17時) (レス) id: 86db96a001 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のら猫 | 作成日時:2018年4月8日 17時

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