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116個 ページ26

《よォキヨ。何だい、そんなに殺気振り撒いて》




《ーーえ?襲撃された?…ほぉ〜あんたが気に入ってるトコにかい?》





《命知らずの信天翁(アホウドリ)も居たもんだね》





《キヨが本気で怒ったら怖いのに》






《それに探偵社と云や、此処いらだって知らねぇ奴ぁいねえさ》






《いいわ。人が通れる最短ルート、教えたげる》





《こっちだ》








路地に入り込んで直ぐに皆を呼ぶ。


谷崎さん以外の人も居るけどこの際そんな事は如何でもいいや。




呼び声に応じて思った以上に集まってくれて、
その子達と一緒に足早に路地裏を歩く。


その数ざっと7〜8人。





歩き乍ら事情を説明すれば、襲撃して来た奴等を
軽蔑しつつ快く同意してくれた。







《此処だ》




《中のことはあたし達も知らないけど、貴方達なら
何とかなるでしょ》




『有難う、助かったよ』






これ片付けたらお礼しないと。


其れを伝えて解散させると口々に楽しみにしてる!
と言いながら素早く居なくなった。








『此処だそうです』







「監視カメラは確実にある筈だ。谷崎君、任せたよ」




「了解です」







扉へと踏み出した谷崎さんの姿が徐々に消えていく。

少し軋んだ音を立ててドアが開く頃には
谷崎さんの姿は完全に消えていた。







「国木田君と敦君は見張りを」





「はい」



「わかった」







二人を先頭に、とっくに役目を失った監視カメラの
下を堂々と突き進む。



残り数人の見張りの相手を任せて角を曲がり
更に進むと、重厚な金属の扉が現れた。





銀行の金庫の様な分厚そうな扉は普通には開かなそうだ。








「ちょっと離れててくださいね〜」





ニコニコしてはいるけど目は笑ってない賢治君が
その扉に手を掛ける。


僅か数秒で壁に罅が入り、次いで扉が歪み始める。




「開きました!」






僕達と壁の向こうとを隔てていた鋼鉄の扉は
ものの数十秒でただの鉄塊と化した。




あれは確かに鋼鉄だと思う。

紙みたいに潰れてるけど。


さっきまでちゃんと扉やってたもん。


…潰れてるけど。








「君達にはお礼を云わないと。




おかげで遣る気が出た」





「まっ、まだだ!」





往生際悪く何処かへと電話をかけるも、
呆気なく断られる声が僕達にも聞こえた。




与謝野先生に目を付けられたあの男に心の中で合掌し乍ら、僕は最後の一人を蹴り飛ばした。

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闇少女(プロフ) - ありがとうございます!お願いします! (2018年4月17日 21時) (レス) id: 86db96a001 (このIDを非表示/違反報告)
のら猫(プロフ) - あ…あ…ありがとうございます…!( ;∀;)黒蜥蜴!確かに出てなかったです!ザアパルク後ら辺にいきます(*´-`) (2018年4月17日 7時) (レス) id: 92e6776368 (このIDを非表示/違反報告)
闇少女(プロフ) - 黒蜥蜴と絡んでほしいです。更新頑張ってください! (2018年4月16日 17時) (レス) id: 86db96a001 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のら猫 | 作成日時:2018年4月8日 17時

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