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108個 ページ17

合格して、社員になって…





……あ







一つの答えに辿り着くのと同時に、

背後に感じる気配と空を切る音。






振り向けば、

其処には白い仮面に高く結い上げた髪の夜叉白雪を
従えた鏡花ちゃんが居た。




「夜叉の刀で鎖を切って脱出した」





「鏡花ちゃん!」

『……良かった…』




堪らずと云った風に飛び出していった敦さんは

そのまま鏡花ちゃんを抱きしめた。




…慌てて離してたけど。






……僕?


…僕が行っても邪魔なだけだよ。




野良猫は大人しく座って見てるさ。






「悪かったね、三人共。秘密にして。
そうでないと入社試験の審査にならなかったから」





『…最後に山か海か訊いてたのも、僕に港に行けって言ったのも…』


「若しかして……最初から全部……?」





奴は答えない。


けど清々しく笑ってるその顔が答えて居た。






「街は救われた。
敵は打倒され、鏡花ちゃんは合格した。


不安もあったが巧くいって善かったよ」






不安と云うか……

これ一歩間違えてたら街壊滅してたからね?



まぁそんな事も起こらずに何とかなったけど。


心臓に悪いなぁ…









「ありゃ」



ドサリ、と誰かが倒れる音がして、
見てみれば芥川さんが地面で伸びてた。


二人ともボロボロだし、其れだけ白鯨の戦いが
凄まじかったんだろうな。

白鯨が揺れるくらいの衝撃だったし。









.







「!」



『…あ』






丁度対岸の道路から聴こえる声。


其処には探偵社の皆さんがネコも含めて勢ぞろいだった。




茜日が照らす各々の顔はどれも安堵の色が
浮かんでいた。






『嗚呼……いつもの日常()だ…』





目の前の光景に、ふと言葉が漏れる。



横目で其れを見ていた彼奴が笑っていた事は
知らない。





ただ、変わらない時間が戻ってきた

その事が心を満たしていた。








.









.








こうして



横浜を巻き込んだ巨大な異能力戦争は

幕を閉じた









.









ーーーーーーーーーーーー



「…却説。芥川君は如何しようか。敦君達は
取り敢えず社に戻るとして、私はもう少し用事があるし…」



『………』






…面倒事の気配を察知。


え、帰りたいよ僕…?



油の切れた機械が回るような速さで振り向くと
案の定(?)企み顔の彼奴が僕を見ていた。



「きーよーしーくーん」


『…嫌だよ』



「まだ何も言ってないよ?」

『察した』


「なら話は早い」

『何で』

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闇少女(プロフ) - ありがとうございます!お願いします! (2018年4月17日 21時) (レス) id: 86db96a001 (このIDを非表示/違反報告)
のら猫(プロフ) - あ…あ…ありがとうございます…!( ;∀;)黒蜥蜴!確かに出てなかったです!ザアパルク後ら辺にいきます(*´-`) (2018年4月17日 7時) (レス) id: 92e6776368 (このIDを非表示/違反報告)
闇少女(プロフ) - 黒蜥蜴と絡んでほしいです。更新頑張ってください! (2018年4月16日 17時) (レス) id: 86db96a001 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のら猫 | 作成日時:2018年4月8日 17時

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