・ ページ13
*
「あら……五十嵐の親父さんからだわ。ごめんなさい。
ちょっと席を外すわね」
どうやら高砂の担当するシノギで何か確認したい事があるようだ
「あの、Aさん」
「……何?」
二人きりになったこのタイミングを逃す訳にいかない。月麦は
意を決して核心に迫る
「どうして俺の事が嫌いなんですか」
「決まってるでしょ。井上さん、貴方は高砂の兄貴に
馴れ馴れしいのよ」
「え?」
「前までは二つ返事でサシ飲み行ってくれたのに……
井上さんと知り合ってから断られる事も多くなったし」
「……あ」
__高砂さん!お願いです!
__どうしたの月麦ちゃん
__何とかAさんとの間を取り持って貰えませんか!?
__なら今度飲みに行きましょ?そこで色々教えてあげるわ
__高砂さん。また相談に乗ってもらえませんか?Aさんの事で
__もう。どうしようもない子ね
「高砂の兄貴は優しい人だからチャラチャラした男とは
くっついて欲しくないの」
「(や、やべぇ……これ思いっ切り誤解されてるぞ!?)」
確かにそういう意味ではAから高砂を奪ってしまったのかも
しれない……しかしそれはあくまでも恋愛相談に乗ってもらう為で
深い意味なんか無い
「誤解ですよ!俺が本当に好きなのは」
「言い訳とかいいよ。どうでもいいし」
「ですから話を……!!」
________________
____________
「だ、か、ら!今後は高砂の兄貴に近づくのは控えてって
言ってるの!」
「誤解ですって!俺、Aさんから高砂さんを取ろうなんて
これっぽっちも考えてませんよ!」
「今、高砂の兄貴を馬鹿にした!?」
「(な、何があったのかしら……?)」
電話を終えた高砂が戻るとそこには激しい言い争いを繰り広げる
二人がいた
「お店の人に迷惑掛けるからその辺にしなさいな」
先程よりも気が立っているAの肩にそっと手を置くと
幾分落ち着いたのか、静かにグラスに残ったお酒を飲む
「もういい……そんなに井上さんがいいなら付き合えばいいのに」
「(ちょ、月麦ちゃん……何があったのよ?)」
「(た、高砂さん……)」
親睦を深めるどころか寧ろ溝を作ってしまった原因がまさか自分に
あるとは思っていない高砂はそれでも二人の仲を取り持つ事を
諦めなかった……らしい
「ねぇ今度二人で飲みに行かない?いい案を思いついたのよ」
「そ、それはちょっと……またAさんに誤解されますから」
*
危機感を持たせる方法 和中 甘々 リク→←誤解が誤解を招く 月麦 甘々? リク
50人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆず(プロフ) - 十六夜月夜さん» おにぎり作りからだいぶ発展させてしまいましたがそう言っていただけて良かったです😭 (2月16日 11時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜月夜(プロフ) - ありがとうございました☺️最高です🥰 (2月16日 11時) (レス) id: 6e8fd9291b (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - バイさん» すぐ偏ってしまう私の作品になんとお優しい言葉……ありがとうございます😭 (1月27日 18時) (レス) @page16 id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
バイ(プロフ) - どのお話しも最高すぎます… (1月27日 18時) (レス) id: 1753987474 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 奏さん» おまたせしました! (1月24日 18時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆず | 作成日時:2024年1月11日 17時