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天羽組 ページ4

*




《小峠》


「……黙ってて悪かった」


最初はただその顔を見られるだけでも幸せだった。それが
いつしかもっと近くにいたいと願うようになっていて……

「だが俺はお前が思っている以上に本気なんだ」

苦しそうに紡がれたその一言は引き金。小峠さんの本気の思いに
揺らいだのが最後

唇から伝わる熱にAさんは何を思ったのでしょうか



《和中》


「帰らないでくれ」


極道である事を打ち明けなかった自分に非がある。ですが
そう分かっていてもこの温もりを求めてしまう

和中さんはAさんを繋ぎ止める術を知りません。だから……

「和中……さん」

優しくソファーに倒し、目前まで顔を近づけるとほんのり
色付いた頬に手を添えます

「愛してる」

きっと今からしようとしている事はAさんを傷つけてしまう。
そうなる前に自分の気持ちを素直に伝えたい

背中にそっと回された腕の温もりが少しだけ罪悪感を
消し去ってくれました



《小林》


「俺の事甘く見すぎだろ」


良好な関係を気づいていたと信じて疑わない小林さん。だから
何故今更、離れようとするのか理解出来ませんでした

壁に強く押し付けるとそのまま強引に唇を重ね、その鋭い眼光で
Aさんを睨みつけ……

「徹底的に教えこんでやる。今更逃げられねぇってな」

小林さんに狙われたその時点でAさんの運命は決まって
いたのでしょう



《野田》


「悪いがここで帰せる程俺は出来た男じゃねぇ」


野田さん自身、色々葛藤した上でAさんを誘い出しました。
なので今更引き下がるつもりなど毛頭ないのです

「野田さん、私は」

「……何も言うな」

その赤く色付いた唇から紡がれる言葉がもしも拒絶だったら?

武闘派で名前が通ってるにしては何とも臆病だと自身を嘲笑い、
そっと重ねました



《須永》


「こんな可愛い子を夜に帰すわけねぇだろ」


いつもと変わらない口調。ですがその声はいつにも増して
真剣でした

「そんなに怖がるなら何で誘いに乗ったんだぁ?」

「そ、それは」

「もう答えなんか決まってるようなもんだ」

そう。一歩踏み出すのが怖いのです

Aさんは自分と違って全くのカタギ。ならその一歩は自分から
踏み出すべきと思った須永さんは優しく抱きしめました


「Aはただ俺の側に居ればいいんだよ」


それは何が合っても守るという強い思いから自然と
出た言葉なのです




*

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ただの中学生(プロフ) - 分かりました。今回は不快な思いをさせなうよう考えコメントを書かせてもらいます。申し訳ございませんでした。 (3月16日 13時) (レス) id: c437d3044e (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - ただの中学生さん» 管理人が個人的に不快に思う表現(今回で言えば死ネタ)は内容の有無を問わずお断りするので予めご了承願います😔 (3月15日 18時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - ただの中学生さん» こちらの反応集とリクエスト専用の反応集の統合に伴い、しばらくリクエスト募集は出来ません。申し訳ありません😔 (3月15日 18時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
ただの中学生(プロフ) - ゆずさん» 申し訳ございません。何度も読み直しやっと理解しました。理解しない上で書いてしまい申し訳ございません (3月15日 18時) (レス) id: c437d3044e (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - ただの中学生さん» 注意書き(1ページ目)は読んでいただけたでしょうか? (3月15日 18時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆず | 作成日時:2023年10月24日 20時

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