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獅子王組 ページ10

*伊武、阿蒜、龍本、井上、来栖



《伊武》


「もう後戻りは出来ないねぇ」


強引に、確実に。自分を刻み込む伊武さんのその不意に出た言葉は
Aさんにではなく自分自身に向けています

「どうして……?伊武の兄貴……」

「……少し胸に手を当てて考えてみるといいねぇ」

自分の気持ちを打ち明けたのは一度や二度ではありません。
未だに理解しようとすらしないAさんには愛おしさを
通り越して怒りすら覚えます

「……好きだ」

それでも愛を囁く事は忘れません



《阿蒜》


「俺は諦めませんよ。姉貴が振り向いてくれるまで
 何度でも好きって言います」


知らないふりをしたのが最後。阿蒜君だって男です

「姉貴にとったら数多く居る舎弟の一人かもしれませんが
 ……俺にとってはたった一人の好きな人なんです」

そのあまりにも真っ直ぐな気持ちに何も言い返せない
様子のAさん。阿蒜君を見る目を少し変えよう、そう
思った瞬間でした



《龍本》


「おいおい。いつまで焦らすつもりだぁ?」


狩人。まさに獲物を見つめるが如くその鋭い視線を
Aさんに向ける龍本さん

部屋の隅に追いやられたAさんに逃げ道などなくて
唯一出来る事と言えば視線を反らすことだけ

「そんなに怖がらなくていいだろ?いつもの俺と
 何も変わってないだろうが」

怯えるAさんの唇に噛み付き、残酷な言葉を吐き捨てます

「最初から頼れる俺なんて何処にもいなかったんだよ」

兄貴分と妹分だと思っていたのはAさんだけだったのです



《井上》


「いい加減に俺と向き合って欲しい」


ハッキリと言葉にはしていないもののAさんが自分を
見ていない事は分かっていました

それでも側にいられれば……そう思っていたのに

「俺はどこまでも浅ましい男だよ。だからもう我慢なんてしねぇよ」

近くて遠い関係なんかもうたくさん。自分という男を知ってほしい。
何かを紡ごうとする唇を井上さんは強引に塞ぐのでした



《来栖》


「俺さ、欲しいと思ったら絶対に手に入れないと
 気が済まないんだよね」

「兄貴……」


黒澤派の来栖さんが自分に好意を寄せるなんて絶対にない。
そう思っていたし、そうであってほしかった

全てを欲している瞳が怖くて仕方ないAさんは唇が
重なりそうになる直前、顔を反らしてしまいました

「いい度胸だね。兄貴分を拒否するつもりかい」

立場を引き合いに出してまでAさんが欲しくて欲しくて
仕方がないのです




*

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ゆず(プロフ) - ベルさん» 実はボスの大丸?と御前を出したいので今回のお題には組み込もうかなと思ってました! (10月22日 21時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
ベル - 7段楽しみにしてます!!ぜひ、エルペタスメンバーをお願いします!! (10月22日 20時) (レス) @page50 id: 1ab7874982 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 匿名さん» ありがとうございます!ただ今、ストック作りとお題(仮)を考えたりなどしていますので公開がいつになるか分かりませんがよろしくお願いします! (10月22日 1時) (レス) @page50 id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 第七弾!!楽しみすぎますぅ..!!😭 (10月22日 1時) (レス) @page50 id: 71e6c7d49f (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 十六夜月夜さん» 十六夜月夜様は羅威刃と戒炎が好きだと分かっていましたのでこの2つの組織は絶対に入れようと思ってました🥹満足していただけたのなら幸いです☺️ (10月17日 18時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆず | 作成日時:2023年8月21日 16時

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