バグ大 反応集６

天王寺組 ページ40

*城戸、浅倉、渋谷、室屋、馬渕



《城戸》


「寂しかったん？悪い事したなぁ」


ここ最近は忙しくてサシ飲みに誘えなかったのでそう
勘違いしてしまったようです

「はよ仕事終わらせて二人で飲みに行こうな」

「え、ちが……」

悪意なき天然。事の経緯を知っても寂しい思いなんかさせたくないと
強く思うのでした


「そういう事やったん？ならずっと俺の側におったらええよ」



《浅倉》


「何しとんの」


Aさんの行動は見ていて飽きる事はありませんでした……が
今回は訳が違います

「ご……ごめんなさい。浅倉の兄貴」

「別に怒っとらんけど」

本当は喜んでいるのですがそれを表す事が少し恥ずかしいようです

「いや、離さんくてええから」

「で、でも浅倉の兄貴……顔が怖い」

「喧嘩売っとるんか」

未だに怒っていると勘違いされたままの浅倉さん。少しは
素直になってもいいのでは？



《渋谷》


「……大きい」

「男やからな」


しかしこの後、Aさんはとんでもない爆弾を落としてしまいます

「ときめかない……けど安心します。お母さんと手を繋いでるみたい」

「誰がオカンや」

それ以前に面と向かってときめかないなんて言われては
黙っていられません

「渋谷の兄貴？顔が近……」

「せっかくの機会やし教えたる。俺も男やってな」

思いつきで動くのは危険、改めなくてはいけないとAさんは
この数時間後に思い知る事となります



《室屋》


「いや何してんの」

「な、何となくですかね？」


相手を間違えたかも……とAさんは何事も無かったように
手を離しました

「あ、あの。本当にすみませんでした……」

そのジト目に気不味さを覚え、早々にこの場を立ち去ろうとする
Aさんを後ろからキツく抱きしめます

「この方がええんとちゃうか」

声や顔にはあまり出ない分、行動が大胆になる室屋さんでした



《馬渕》


「何を企んでる思っとったけど……これがしたかったんか」


こんな状況でもやはり能面。あれこれ考えるのは自分だけかと
Aさんは少し落ち込んでしまいました

「仲良うしてる恋人達が羨ましかった？」

「は、はい」

「ほんなら恋人作る方が早いやろ」

「それが出来たら苦労しませんよ……」

「お前がすぐに頷いたら済む話や」

耳元に聞こえてきたのは……


「俺の女にならんか？A」


その口元が弧を描いているのはきっと気の所為ではありません




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