バグ大 反応集６

獅子王組 ページ38

*伊武、阿蒜、龍本、柳楽





《伊武》


「自分から捕まりに来るなんて本当に無防備だねぇ」

「え？」


いつか自分のものに……そう思ってジワジワと攻める予定でしたが
Aさんから近づいてきたなら話は別。こうなれば作戦変更です

「な、何の話を……？」

「知りたいなら少し目を閉じてろ……そうだ」

こんな状況になっても素直に応じるその純粋さに
笑みを溢しながらそっと顔を近づけ……

「俺以外の野郎にこんな事やったらタダでは済まないから
　気をつけるんだねぇ……」

状況が理解できないかもしれませんがここは頷いた方が
賢明かもしれませんよ？Aさん



《阿蒜》


「えぇ？どうしたんだよ」


同期のよく分からない行動に困惑気味の阿蒜さんは理由を
聞いた瞬間、あぁ……と妙に納得したような顔をしました

「やっぱりお前も女の子なんだな」

「何それ。どういう意味？」

どうやら普段の猪突猛進な姿とのギャップにときめいたようです。
翌日から何かとお誘いが増えた事にAさんは首を傾げる様子が
目撃されるようになりました



《龍本》


「いやー、本当に小さいな。Aの手は」


その触れ合う様子はまるで兄妹。龍本さんなら怒りはしないと
思った上での行動だったのですが……

「ま、そうやって油断してるからこうなるんだよ」

「きゃっ！？」

いとも簡単にAさんを抱きしめてしまいました

「油断してるとあっという間に食われちまうからな。気をつけろよ」

「は、はい……っ！」

これがただの警告ではないとこの時点で気がついていれば……
今更言っても仕方ありませんね



《柳楽》


「………」

「や、柳楽の兄貴？」


怒るわけでもなくジッとこちらを見つめる柳楽さんに
Aさんは聞かれてもいないのに件の事を説明しました

「そうか」

年相応の可愛らしい悩みとも言えるそれにたった一言、そう
告げると鍛錬で少し傷が付いた小さな手を軽く握り返します

「……その相手が俺以外でない事を期待したい」

決して押し付ける事はしませんが自分の気持ちを誤魔化すなんて
真似もしないのです



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