獅子王組 来栖 ※ リク ページ8
*短編集３ P18引用
*前日譚
それはまだ眉済派と黒澤派がハッキリと決裂する前の頃まで遡る
「寂しくて寂しくて仕方ないんです」
二人きりの残業。その気まずさにAは終始無言だったが
突然そんな声が後ろから聞こえてきて思わずパソコンのキーを
押していた手を止めてしまった
「……え？」
「Aの姉貴。慰めてくれませんか？」
振り向けば目前にまで迫った来栖の顔。避ける間もなく唇が
触れてしまった
しかしAにはキスをされた事よりも直前の意味深な言葉の方が
気になったのか特に嫌がる訳でもなく、かと言って照れるもなく……
ただ再び口を開くのを困惑の表情を浮かべながら待っていた
「何言ってるの。それに寂しいって」
「時々どうしようもなくなるんですよ。でもAの姉貴と
いる時だけは安らぐんです」
つまりは都合のいい関係を求めているのだろうか？いや……
それにしてはどうも様子が違う
声色も眼差しも。言葉も行動も。何もかもがチグハグで
来栖が何を考えているのかAには分からない
「一度だけでいいから。お願いです」
来栖個人で言えば別に仲が悪い訳では無い。そこそこ交流は
ある方だし……寧ろいい方だとは思う
しかし。そうは言っても簡単に頷ける訳が無かった
「Aの姉貴」
「な、に」
「俺の事、嫌いですか？」
「いい加減にして……」
「答えてくれないならこっちに聞きますね。嫌だったら
突き飛ばすなりしていいですから」
ごく自然に頬へ手を添えると先程よりも優しく唇を重ねる
「……満更でも無かったりします？」
「！！」
「可愛い」
そもそも寂しいとは一体、何の事なのか
自分といる時だけは安らぐなんて言われ慣れない台詞は
Aの思考を鈍らせるには十分だった
「ねぇ……いいでしょう？」
その目的に気付けなかったのか、それとも気づいていない振りを
したのか……とにかくこの時にハッキリと断っていればあんな顔を
させる事もなかったのだろうか
Aはまさしく絆されたのだった
*
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ゆず(プロフ) - 楓さん» お待たせしました！ (1月8日 0時) (
レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
楓 - リクエストありがとうございました🙇♀️ (1月8日 0時) (レス) id: fa3afa321a (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - バイさん» いえいえ！本当なら年内に公開したかったのですが……遅れて申し訳ありません！ (1月4日 17時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - みはるさん» そんなもったいないお言葉を！ありがとうございます☺️ (1月4日 17時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
バイ(プロフ) - リクエストありがとうございます！！やはりゆず様のお話どれも最高です…！ (1月4日 12時) (レス) id: 1753987474 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆず | 作成日時：2023年8月7日 17時
