城ヶ崎+京極組 ページ37
*京羅戦争前
*国生と同期、名字は固定=
*城ヶ崎さんの過去を一部捏造
＿＿私に喧嘩を売ろうなんて早すぎるよ。ボウヤ
自分がただの一度も攻撃を当てられない、そして目の前にいる女は
明らかに力を抜いている
それは城ヶ崎にとって負けたも同然だった。人生で初めての敗北を
味わったその顔は酷く歪んでいる
「極道なんぞ化石でしかない……！」
苦し紛れの遠吠えを聞いても女はその美しい微笑みを崩さない
「……そう」
そう呟く声色に悲しみが帯びる。女は城ヶ崎に目もくれず
振り向こうともせずにその場を立ち去るのだった……
「織部A」
あれから数年。羅威刃は関東で最も大きい半グレ組織となった
それは城ヶ崎自身のカリスマ性と野暮も相まってあっという間の
出来事だった。一見すると何もかもが成功しているように見えるが
ただ一つ、満たされていないものがある
「次に貴方に会う時が楽しみだ」
京極組の織部A。自分に屈辱を与えた名前を口にすると
その狂気を帯びた目が弧を描く
あの頃の自分ではなくなった事を認めさせる。そうすれば
この空虚感が満たされる筈……そう思っているのだ
「(……あの頃とまるで顔が変わっていないじゃないか)」
ターゲットを京極組に定めた時、当然だがAの事も入念に
調べ上げていた
その時、数年ぶりにその姿を見たのだが……まるで時が
止まっているのかと思ってしまう程に変わっていなかった
そう。城ヶ崎の記憶に残るAそのものがそこにいた
「(……まただ。何故こんなに胸が落ち着かない？)」
想像しただけで胸が強く反応する。そしてふつふつと何かが
込み上げてくるのを抑えきれない
それは過去の屈辱がそうさせているのだと自分に言い聞かせて
いたけれど、最近はそれも難しくなってきていた
「………」
写真に映るAは自分の名前を呼ぶ事もなければ見てくれる事も
ない。何故だろう……どうしてこんなにも……
「下らん」
その答えを知る必要はない。いや、知ってしまったら自分の中の
何かが壊れてしまう気がする
しかし城ヶ崎がそれを認める事は……ないだろう
「俺を甘く見るなよ。A」
今出来る事はその思考に蓋をする。それだけだ
*
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ゆず(プロフ) - 楓さん» お待たせしました！ (1月8日 0時) (
レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
楓 - リクエストありがとうございました🙇♀️ (1月8日 0時) (レス) id: fa3afa321a (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - バイさん» いえいえ！本当なら年内に公開したかったのですが……遅れて申し訳ありません！ (1月4日 17時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - みはるさん» そんなもったいないお言葉を！ありがとうございます☺️ (1月4日 17時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
バイ(プロフ) - リクエストありがとうございます！！やはりゆず様のお話どれも最高です…！ (1月4日 12時) (レス) id: 1753987474 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆず | 作成日時：2023年8月7日 17時
