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*我妻side






「素直じゃないよね」

「麻生……何がいいたいんだ」

「他の奴が同じ事したら怒るくせに」


仮眠室から戻ると麻生がどこかニヤニヤしながら俺に話を
かけてきた


「もうさ認めなよ?Aちゃんの事がす」

「いい加減にしろよ」


コイツこんなに食って掛かる奴だったか?いやどうでもいい。
取り敢えずAの残した仕事を……


「そういえばさ。今、Aちゃんがやってた仕事なんだけど
 下部組織がミスったせいみたいだよ」

「は?」

「何か変だと思ったんだよ。それでちょっと脅しかけて
 みたら……ね」


つまり俺に黙ってAはそいつ等のフォローをしてたって事か?


「なら何でそう言わないんだよ」

「いや言い辛いでしょ?責任感の強いAちゃんだから
 説明してる暇がないって考えたんじゃないかな」

「ちょっと出かけてくる」

「了解」




__________________

______________





「次に同じ事したらただでは済まないからな」


完全に意識がとんだこいつ等に聞こえているかは分からない。
というよりどうでもいい

Aに免じて1日だけ待ってやる事にした。だが俺はたった
1日伸ばしただけで済む内容じゃないのを知っている


「(許す訳ないだろ)」


こうすれば少なくともAのせいでは無くなる。それが目的だ

そもそも下らない事でミスした挙げ句、しわ寄せをAに
押し付けた事が気に入らない

そのせいで怖がらせてしまった。全部こいつ等が悪いんだよ


「……久し振りだな」


こんなにハッキリと怒りを自覚したのはいつ以来だろうか。
俺が誰かの為に動いたは……いったい、いつ……


「帰りにアイスでも買っていくか」


この気持ちはきっと千尋が昔、俺に向けてくれたものと同じ

千尋が俺に愛を教えてくれた女だとすればAは俺が初めて愛を
与えたいと思った女だ


「馬鹿だよ。本当に」


その一言は一体、誰に対して向けたものなのか。何しろ
無意識だったから俺自身も分からない

アジトに向かう俺の足は自然と早くなっていた






「A。(また俺に黙ったら)許さないからな」

「ひっ……!」

「アイス食べたらもう今日は帰れ」

「(く、クビって事!?)」






「いや本当に不器用すぎるって二人とも」





少し離れた所で麻生がそう呟いていた事に俺達は気付く事はない




*

天羽組 和中 ※ リク→←戎炎 我妻



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設定タグ:ヒューマンバグ大学 , バグ大 , 天羽組   
作品ジャンル:恋愛
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ゆず(プロフ) - 楓さん» お待たせしました! (1月8日 0時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
- リクエストありがとうございました🙇‍♀️ (1月8日 0時) (レス) id: fa3afa321a (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - バイさん» いえいえ!本当なら年内に公開したかったのですが……遅れて申し訳ありません! (1月4日 17時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - みはるさん» そんなもったいないお言葉を!ありがとうございます☺️ (1月4日 17時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
バイ(プロフ) - リクエストありがとうございます!!やはりゆず様のお話どれも最高です…! (1月4日 12時) (レス) id: 1753987474 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆず | 作成日時:2023年8月7日 17時

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