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天王寺組 室屋 ※ リク ページ25

*反応集5、ハニトラ失敗しましたif






「さっさと起きんかい」


突然、首筋へ走った激しい痛みで目を覚ましたAは
一瞬何が起きたのか理解できなかった


「よう呑気に寝てられるな。裏切り者が」

「む、室屋さ」

「気安く名前を呼ぶのは止めんかい」


今となっては運が良かったのかどうかは分からない。Aが
図らずとも室屋に接触したのはつい数日前の事

同期の速水とは違い、普段は後方支援に回る事が多い為にその時は
戦闘ではなく情報収集に方向を切り替えたのだが……


「どんな気持ちで誘いに乗ったん?なぁ」


どういう訳か警戒される事もなく再び会う約束を取り付ける事に
成功してしまった

その事を組に報告すると急遽、Aをハニトラ要員として室屋の
元へ向かわせるという作戦で話がまとまった。ここまでは順調
だったが一つ問題が起きてしまう


「お前の同期はほんまに無能やな」


そう。共に見回り業務に当たっていた速水が……




「A。本当に気をつけてね」

「ちょ、速水君……声大きい」

「ごめん。だって相手は室屋だろ?心配で……」




天王寺組も傘下に入れた半グレを利用して天羽組の情報を
収集していたのだ。そんな最中にその呟きを聞かれたのは
まさに痛恨の極み

更に最悪な事にAはこの時、室屋の元へ向かう直前だった。
半グレから連絡を受けた室屋はこの後、自分の元に来たAを
何食わぬ顔で迎え入れ……


「速水君は無能じゃない」


どうしてこうなったのか。その事に思考を巡らせていた室屋の
意識はそんなハッキリとしたAの声によって戻った


「無能に決まっとるわ。そのせいでこんな好き勝手に
 されとるんやで」

「……っ」


こちらを睨みつける目に苛立つも何故か手に掛けようとは思えない


「少しは気の利いた言い訳する思っとったけど……
 待つだけ無駄やったな」

「んっ!」

「はよ俺の機嫌取れや」


どうして機嫌なんか取らなければ……と首筋を這う感触と甘い
刺激に耐えながら首を横に振る

力で敵わないAにとってそれがせめてもの抵抗だった


「痛いのは嫌やろ」

「嫌、です」

「A」

「……嫌」


何を問うてもまるで子供のように嫌だと言うばかり。恐怖で
抵抗する事すら出来ないその様子に一度は治まった何かが再び
再燃するのを感じた


「誰も助けに来んからな。せいぜい怯えてたらええ」


自分の一言に分かりやすく反応するAに室屋は無意識に
狂気を帯びた笑みを浮かべていたという……




*

天王寺組 渋谷 ※ リク→←獅子王組 井上 リク



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設定タグ:ヒューマンバグ大学 , バグ大 , 天羽組   
作品ジャンル:恋愛
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ゆず(プロフ) - 楓さん» お待たせしました! (1月8日 0時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
- リクエストありがとうございました🙇‍♀️ (1月8日 0時) (レス) id: fa3afa321a (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - バイさん» いえいえ!本当なら年内に公開したかったのですが……遅れて申し訳ありません! (1月4日 17時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - みはるさん» そんなもったいないお言葉を!ありがとうございます☺️ (1月4日 17時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
バイ(プロフ) - リクエストありがとうございます!!やはりゆず様のお話どれも最高です…! (1月4日 12時) (レス) id: 1753987474 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆず | 作成日時:2023年8月7日 17時

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