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*





「よぉーし、次行くぞぉ」

「よしじゃない!」



とある昼下がり。まるで拉致されたかの如くAは守若に
黒焉街の若者向けの店ばかり巡らされていた



「大体アンタは誰なのよ!」

「冬史郎って言うんだ」

「あぁそう……じゃなくて。誰も名前なんか聞いてないわ!」

「Aちゃんが誰って言うから答えたのに」

「そう言えば何で私の名前を知ってるのよ」

「調べたから」



オブラートに包むという事を知らない守若はあっさりと
ストーカー紛いの発言を口にした

その一言で怒りより薄気味悪さを覚えたAは口元が
引き攣っている



「………」

「どうしたの?楽しくないの?」



それ以前の問題だ。しかし危害を加える気配がないのならば
これ以上考えても意味はないと半ば諦め気味のAは守若に
せめて手を離してほしいと頼むも……



「それは嫌だなぁ。何かこうしてると凄く……」

「何よ。ハッキリして」

「ここが落ち着かないんだ」



そう言って自身の心臓を指差す



「というか、会った時からずっとこうなんだぁ」

「……」

「Aちゃん?もしかして具合悪いの?顔赤いよ」

「バッカみたい」



ストーカーも同然の男に何をときめいているのかとAは
自分を殴りたくなった



「ここ入ろうか」



オシャレなカフェ。そう、佐古が守若に脅されて身の危険を感じ
ここならば納得する筈……!と命をかけて選んだ店だ

ツッコむ気力がないAは守若にただついて行くしかない





_______________

___________





「……落ち着く」

「良かったぁ。そんな嬉しそうな顔、今日初めて見たよ」

「それにしても何で急にカフェに……」

「え?具合悪いんじゃないの」

「誰も具合なんか悪くなってない」

「じゃあ何でさっき顔が赤かったの?」



妙な所で鈍感になられても困る。しかしそれを伝えたとて
この男には理解できないだろうと思ったAはただ一言、
内緒と呟く



「あのね……誘うんだったらこっちの都合も考えてよ」

「じゃあ今度からそうするね」



今日みたいに拉致られるよりは遥かにマシ。アイスティーを
飲むとグラスの中で氷がカラン、と音を立てるのだった








「おい、久我。俺の女友達が最近変な野郎にストーカー
 さてれるんだが心当たりないか?」

「紅林……やっぱりそういう事かよ」

「は?どういう事だ」

「その件は俺が責任持って何とかする」

「お、おぉ……分かった」






*

羅威刃 秋元→←京極組 守若 リク



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設定タグ:ヒューマンバグ大学 , バグ大 , 天羽組   
作品ジャンル:恋愛
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ゆず(プロフ) - 楓さん» お待たせしました! (1月8日 0時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
- リクエストありがとうございました🙇‍♀️ (1月8日 0時) (レス) id: fa3afa321a (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - バイさん» いえいえ!本当なら年内に公開したかったのですが……遅れて申し訳ありません! (1月4日 17時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - みはるさん» そんなもったいないお言葉を!ありがとうございます☺️ (1月4日 17時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
バイ(プロフ) - リクエストありがとうございます!!やはりゆず様のお話どれも最高です…! (1月4日 12時) (レス) id: 1753987474 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆず | 作成日時:2023年8月7日 17時

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