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「その男は脳みその足らん連中と手を組んどったか」
そのよく調べ上げられた報告書に感心しつつ、その反吐が出る
内容に大嶽は嫌悪感を隠しきれなかった
「ただ一つ気になる点があるんです」
「おん」
「情報屋に確認をとった所、どうもただの売買とは違うみたいです」
「どう違うんや?」
「海外へ売られた形跡も無し。かと言って夜の店に飛ばされた
という情報も無し……」
「それは確かに気になるなぁ……分かった。これは武闘派の
人間に深堀りさせる」
この手の情報は糸口を見つける事が最大の難関である。それを
やって遂げたAに大嶽は惜しみなく褒めた
「ありがとうな。A、ご苦労やった」
「当然です」
「せやけど夫に黙って他の男の所に数日間……っちゅうのは
どうかと思うで。例え仕事でもな」
「戸狩の兄貴は今回の件に直接関わっていないので
説明の必要がなかっただけですよ」
「別にお前がどう思っとるかは自由やけどかなり怒っとる」
「……」
「機嫌直してもらわんと他の舎弟もやり辛くて仕方ないわ。
A、早くどうにかせえ。妻なんやから」
「……善処します」
それはつまり期待しないで下さい、という事だ
Aが部屋を出た後、大嶽はポツリと呟いた
「男の嫉妬ちゅうのは怖いんやで?特にアイツはな。
まぁ……そんなん言うても後の祭りか」
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「夫に黙ってハニトラなんかよう仕掛けられるなぁ。A」
「……」
帰宅早々、Aは玄弥に問い詰められていた
「説明する必要なんか……」
「無いなんて言うつもりか?笑わせんな」
「自分は平気で隠し事する癖に」
「それとこれとは話が違うやろ」
形だけの夫婦。そんな虚しい関係なのにどうして怒られないと
いけないのか
最初から弁明などするつもりがないAは面倒になったのか
リビングから出ようとする
「まだ話は終わってないわ」
玄弥に腕を捕まれたAは嫌悪感を隠さない。振り払おうと
したその時だ
「……っ!?」
「ふざけるのも大概にせえ。A」
その怒りに満ちた瞳がAを映していた……
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ゆず(プロフ) - ぷるんさん» 夢主自身もだいぶ揺らいでますからね……果たしてどうなるのでしょう😳 (12月22日 17時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
ぷるん(プロフ) - ゆずさん» Q&Aありがとうございます!お話に緊迫感が出てきてますます目が離せない展開になってきてますね😳 (12月22日 11時) (レス) id: 0de05b8548 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - ぷるんさん» ありがとうございます!暫くは夢主QAの回答を含むお話が多くなると思います! (12月12日 10時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
ぷるん(プロフ) - 更新の大丸さん、国生さん、そして戸狩さん…!イケおじ尽くしで癒やされます…! (12月12日 10時) (レス) @page18 id: 0de05b8548 (このIDを非表示/違反報告)
こてつ(プロフ) - ゆずさん» 仲間がいて嬉しいです~!いえいえ‼︎逆に宣伝してくださってほんとにありがとうこざいます😭ほんとに楽しみです‼︎ (10月29日 23時) (レス) id: e77a4a71a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず | 作成日時:2023年7月20日 17時