検索窓
今日:3 hit、昨日:19 hit、合計:12,450 hit

初めまして。愛しい子 ページ2

*







「この子がAよ」

「撫でてみるかい?」

「ええの?」



軽く撫でるとAと呼ばれた赤ん坊は男の子に笑いかけた



「あうっ、あうっ!!」

「あらあら……こんなに喜んじゃって」

「珍しい……この子が泣かないなんて」

「ちょっと、離してや!」

「あうー!!」



Aは男の子の指を掴んでそのまま離さなかった



「おっちゃん、おばちゃん!助けて!」

「そうなったらAは暫く離さないわよ?」

「余程、君を気に入ったらしいね」

「呑気な事言わんではよ何とかしてや!あぁもう
 ベチャベチャやん!!」






______________

__________






「戸狩の兄貴?居眠りなんて珍しいですね」

「せっかく良い夢見てたのに……邪魔すんな。渋谷」

「すみません」




むくっとソファーから起き上がると辺りを見回す



「Aはまだ外回りから戻ってこんの?」

「それが……もう帰りはったんです」

「そうか。ほんなら俺も帰るわ」

「戸狩の兄貴。いいんですか?」

「構わん。それだけ俺の事が嫌いなんやろ」



何故か玄弥はAを怒らない。一部の舎弟からは贔屓と
不満の声が上がっているのも知っている

だけど何を言われようがそれを止めるつもりはなかった



「……Aの好きなもんでも買ってくか」



その一方通行の思いは見ているだけで辛くなる



「ほんまにAさんで良かったんですか?」

「どういう意味や」

「こんなん兄貴が可哀想過ぎますよ」

「いらん事を言うなら渋谷……お前でも容赦せんで」



遠ざかる寂しげな背中を渋谷はただ見つめるのだった





*

1 夫婦とは?→←設定



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (30 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
42人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆず(プロフ) - ぷるんさん» 夢主自身もだいぶ揺らいでますからね……果たしてどうなるのでしょう😳 (12月22日 17時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
ぷるん(プロフ) - ゆずさん» Q&Aありがとうございます!お話に緊迫感が出てきてますます目が離せない展開になってきてますね😳 (12月22日 11時) (レス) id: 0de05b8548 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - ぷるんさん» ありがとうございます!暫くは夢主QAの回答を含むお話が多くなると思います! (12月12日 10時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
ぷるん(プロフ) - 更新の大丸さん、国生さん、そして戸狩さん…!イケおじ尽くしで癒やされます…! (12月12日 10時) (レス) @page18 id: 0de05b8548 (このIDを非表示/違反報告)
こてつ(プロフ) - ゆずさん» 仲間がいて嬉しいです~!いえいえ‼︎逆に宣伝してくださってほんとにありがとうこざいます😭ほんとに楽しみです‼︎ (10月29日 23時) (レス) id: e77a4a71a1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆず | 作成日時:2023年7月20日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。