・ ページ42
*
＿＿パーティー当日
危惧していた通り秋月は危険人物だった
エルペタスに近い思想があり、鵺はもう一つの作戦……秋月の
暗殺を実行するも失敗に終わる
すぐ側にいた紫電は直ぐにそれを察知。放たれた毒矢から
秋月を守った後、逃走を図る鵺を逃すまいと追いかけていた
「(まずい……追手がいる状態では探し出す事も出来ん)」
「この屋敷から生きて帰れると思うな」
紫電は鵺に向かって苦無を投げた
「はぁっ！！」
鵺は飛び跳ねる。それにより回避する事は出来たが紫電の狙いは
その避ける動きにあった
「減速したな。間もなく貴様に到達だ」
「俺を甘く見るな」
鵺は逃走ではなく敢えて戦う事を選んだ
「輪郭がぼやけるその体術……貴様、鵺一族か」
忍び一族による切り合いは凄まじく互いに一歩も譲らないと
思われたが紫電の構える刀が鵺の頬を掠める
「(このままではマズイ。考えろ)」
「こんな時に考え事とは随分余裕だな。秋月家に楯突いて
どうなるか知らしめ……」
しかし突如として動きが明らかに鈍った
「(何だ……？)」
紫電の視線の先にいた人物。それは……
「(何！？)」
「と、とも……」
「A、何をしている！パーティーが終わるまで部屋を
出るなと秋月様も言っていただろう！？」
予期せぬ人物、Aの登場に紫電は遅れを取る
鵺は懐からその瞬間、紫電に向かって炸裂弾を落とし強引に
距離を取らせるとAを抱えて窓へ飛び移った
「Aは返してもらうぞ！そして頬の傷の借りは必ず返す！
……次に合う時が貴様の命日だ。覚悟しておくといい」
「A、戻ってこい！」
「っ、ごめんなさい！私は皆の所へ帰りたいんです！！」
こうしてAのたった数日間の潜入捜査は終わりを迎えた
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
事務所に戻る途中、鵺……智也は繋いだAの手を
離そうとしない
「随分と親しくなったようだな」
確かに今日を迎えるまでAはただの清掃業者にしては
良い待遇を受けていた。別にそれは望んだ訳でなく、自然と
そうなっただけで……
「その、決して遊んでいた訳じゃ」
「分かってる。ただ……」
指先に力が加わる。Aには少々強かったらしく、その目には
涙が滲んでいた
「気に入らないだけだ」
その語気に圧倒されたAはその意味を問いただそうとは
しなかった
*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 64人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆず(プロフ) - ぷるんさん» 可能性大です！天王寺組に限らず他の組やヴィラン組シリーズも書きたいです！可哀想な陣内さん🤣 (1月25日 16時) (
レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
ぷるん(プロフ) - ゆずさん» では惜しくも出番のなかった渋谷さんたちも、第二弾では登場の可能性あり…？！なのですね😳中でも今回はラストで一蹴された陣内さんのオチが好きでした！ (1月25日 10時) (レス) id: 0de05b8548 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - ぷるんさん» ありがとうございました！第二弾でもこんな感じの作品を公開して評判があれば長編へ昇格……と考えています☺️ (1月25日 10時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
ぷるん(プロフ) - 天王寺組姉さんの日常編、読んでいて楽しかったです！✨ (1月25日 10時) (レス) @page49 id: 0de05b8548 (このIDを非表示/違反報告)
ぷるん(プロフ) - ゆずさん» わお😳朗報です✨ (9月21日 0時) (レス) id: 0de05b8548 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆず | 作成日時：2023年6月3日 22時
