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「龍臣!助けてくれ!」

「いきなり何だよ」


EL戦争も終わり、ようやくメロンパン屋を再開する事が出来た
矢先に毛利は龍臣とカリンに助けを求めてきた


「匿ってくれ!」

「誰かに追われているのか?」

「あぁ追われている……Aに」

「……は?」




「毛利さーん!何処ですか!」




「こういう事だ。匿ってくれ」

「いや、どういう事だよ」


毛利はバースや金鳳、鵺らと共に会社を設立した。Aも
秘書として一緒に働いていた……のだが


「俺が息抜きに喫茶店行こうとすればまだ仕事が終わっていない
 と言って連れ戻そうとするんだよ」

「いや。それ毛利さんが悪いでしょ」


ちなみにジェイクは今はメロンパン屋を手伝いつつ、フリーの
アサシンとして生計を立てている

ジェイクの一言に毛利が項垂れていると……


「あっ、いた!もう探しましたよ!」

「先月から働き詰めなんだ!息抜きをさせてくれ!」

「駄目ですー!」


ターゲットの身辺調査、期限の迫る書類の整理、元アサシン達の
営む店のPR……


「やらないといけない仕事はたーくさん有ります!」

「超優秀な秘書がいて羨ましいんだじょー」

「呑気な事を言わないでくれカリン!」

「あっ、カリンさん!」


カリンの姿を見つけたAは嬉しそうに駆け寄る


「この前はお誘い断ってごめんなさい。仕事落ち着いたら
 私の方から是非誘わせて下さいっ!」

「勿論よ」

「その為にも仕事終わらせなきゃ……帰りますよ毛利さん!」

「せめてメロンパンくらい食べさせてくれ!」


ここぞとばかりに箱単位で買わせた龍臣は毛利を引っ張るAの
後ろ姿を見ながらポツリと呟く


「あんなに変わるとはな」

「ずっと閉じ込められていたからその反動もあるのかもしれないわ」


眩い笑みを浮かべるAは初対面の時の面影が見られない

これが本来の姿なのだとしたら一体どれ程の抑圧を受けていた
のだろうかと……想像するだけでも恐ろしい


「でも油断できないよねぇ。いつまでも御前がAさんを
 野放しにするとは思えないし」


久々の平穏な生活にその事実が薄れていたのか。ジェイクが
何気なく呟いた一言に龍臣とカリンはハッとする


「Aさんは俺達の仲間だ。みすみす渡したりなんかしねぇよ」

「そうよ。せっかく笑顔が見られるようになったのに」

「ま、その前に売り上げの立て直し図らないとね。瓜生ちゃん」




貴凛町のとある公園には甘く香ばしい香りが漂っていた




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ゆず(プロフ) - ぷるんさん» 可能性大です!天王寺組に限らず他の組やヴィラン組シリーズも書きたいです!可哀想な陣内さん🤣 (1月25日 16時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
ぷるん(プロフ) - ゆずさん» では惜しくも出番のなかった渋谷さんたちも、第二弾では登場の可能性あり…?!なのですね😳中でも今回はラストで一蹴された陣内さんのオチが好きでした! (1月25日 10時) (レス) id: 0de05b8548 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - ぷるんさん» ありがとうございました!第二弾でもこんな感じの作品を公開して評判があれば長編へ昇格……と考えています☺️ (1月25日 10時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
ぷるん(プロフ) - 天王寺組姉さんの日常編、読んでいて楽しかったです!✨ (1月25日 10時) (レス) @page49 id: 0de05b8548 (このIDを非表示/違反報告)
ぷるん(プロフ) - ゆずさん» わお😳朗報です✨ (9月21日 0時) (レス) id: 0de05b8548 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆず | 作成日時:2023年6月3日 22時

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