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ルピナスの見開かれた瞳に、Aは更に言葉を放つ。
『愛国心たっぷりの、ルピナス様なら、やりたいのではありませんか？』
ルピナスは何も言わない。
何も言わないまま、庭に咲く花を、ぽきと手で折った。
「今、私がこれを折ったのは気分。貴方の考えに乗るのも気分。」
ルピナスの声は、何故か震えていた。
不意に、彼女は自身の頬を叩く。
パン、という痛そうな音がして、ルピナスの頬が赤くなる。
「憎くてどう仕様もない、貴方に私の考えを見抜かれるなんて、気分が悪い。」
その目は、Aを睨んでいた。
怯みそうになったAは、ルピナスに一歩近寄る。
それと同時に、ルピナスも寄ってきて、握っていた花を、Aの髪にさした。
ルピナスは、笑顔を取り戻さないまま、Aの頬を触る。
「あなたの頬を、掻っ切ってやりたいのに。出来ないじゃない。もっと憎い相手がいるせいで。」
ルピナスは、Aの頬から手を離し、小屋の方へ歩いていく。
そして、中からシャベルを取り出した。
自身に振りかざされる、とAは身構えたが、ルピナスはAの横を素通りして、ルピナスの小さな花畑で立ち止まった。
Aが見つめているうちに、ルピナスは、地中を掘り起こし始めた。
気が触れたのだろうか、とAルピナスの顔を見る。
何かをしきりに呟いているが、Aには聞こえない。
カツン、という音がした。
ルピナスはシャベルを放り投げ、そこから何かを取り出した。
「ここに、β国最後の総統様から頂いた、ピストルがある。これを、あの方だと思って、今まで大事にここにおいてきた。」
ルピナスの目には、涙が溜まっている。
彼女は、男が守って逃亡していった総統を、総統と思っていなかった。
ルピナスにとって、総統とは前総統だけだ。
「これは、あの方の形見。例え、ここに私への私情が篭っていなくても。」
ルピナスの、涙は、頬を伝って、ピストルがあった穴に、零れ落ちた。
その姿に、Aは何の感情も持たない表情をする。
「グルッペンは、私が撃つ。貴方は手配をして頂戴。」
ルピナスの言葉に、Aは心の中で、安堵の息をついた。
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2(プロフ) - 蠱毒さん» 大丈夫です！わざわざありがとうございます( . .)" (4月1日 23時) (
レス) id: 6ca65a7c69 (このIDを非表示/違反報告)
蠱毒(プロフ) - 2さん» ありがとうございます。そう言って、いただけて嬉しいです！こみゅーのメッセージの方にパスワードを送っても宜しいでしょうか？ (4月1日 9時) (レス) id: 8cf3c0ec6d (このIDを非表示/違反報告)
2(プロフ) - 面白くて続きが凄く気になるのですがパスワードが掛かってて続きを見れません💦良かったら教えてくれませんか？ (4月1日 2時) (レス) id: 6ca65a7c69 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ(プロフ) - とても面白かったです！続きが読みたいのですがパスワードが…教えて貰えないでしょうか、、 (1月11日 1時) (レス) @page50 id: f664205a1a (このIDを非表示/違反報告)
こがしアイス(プロフ) - インクさん» さあ、どうなるのでしょう。続編も是非、お楽しみください。 (2022年8月12日 23時) (レス) id: 8cf3c0ec6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蠱毒 | 作者ホームページ：@kodomikodoku
作成日時：2022年8月7日 18時
