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男の放った言葉に、牢の中が静まり返った。
Aの手が少し震え始める。
『その話題はやめて。前々から、知ってるでしょう。』
「まぁ、お前のその性格はお前が悪いわけじゃないと思ってるぜ。」
そう言って、男は、頬から流れ出る血を舐めた。
前にいた人間がやったのだろうか。
チーノが無言で、階段を登り始めた。
面倒事には巻き込まれたくないのか、はたまたコネシマが目で指示を出したからなのか。
金属と靴がぶつかる音を、遮るように、Aの声が、大きくなっていく。
『何が言いたいんだよ。』
「俺は、あの土の中まで腐ったような、あの国が好きじゃない。愛国心のかけらもない。
でも、昔っからお前をまくしたてたかったんだよ。生に執着してるお前が。」
底意地の悪そうな笑みを浮かべて、男はコネシマに視線を移す。
「なんで、こんな奴、助けたんっすか。」
男の質問に、嫌なものを見る目でコネシマは、返す。
「情報吐かへん癖に、こっちには聞くんけ？」
おお、こわ。と男は笑いながらへらへらした笑みを浮かべる。
「いいっすよ。俺は自分の知的好奇心のためなら、何だっていいます。」
お前も大概クズ、とAが呟くと、男は言われたくねぇ、と笑った。
とても、捕まった人間の態度とは見えない。
「A、こっち来い。」
男の声に、Aは恐る恐る、牢屋に近寄った。
コネシマが見ていない隙に、血の付いた紙切れを渡される。
「しまっとけ。」
小さな声で、男は言った。
こく、と頷いてAは素早くポケットにしまう。
「お前よりもいけすかない奴がいるんだわ。」
コネシマが、二人を見た。
見ようにも見れず、諦めてAはポケットから手を出した。
「A、ルピナスが呼んどったで。食事の誘い。行って来い。」
『了解です。』
男が微かに苦虫を噛み潰したような顔をしたが、Aには見えていなかった。
「何から喋ったらいいですか？好事家サマ。」
愛国心たっぷりの若い兵士の、非難の目を浴びながら、へら、とした笑みに戻った男がそう言った。
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2(プロフ) - 蠱毒さん» 大丈夫です！わざわざありがとうございます( . .)" (4月1日 23時) (
レス) id: 6ca65a7c69 (このIDを非表示/違反報告)
蠱毒(プロフ) - 2さん» ありがとうございます。そう言って、いただけて嬉しいです！こみゅーのメッセージの方にパスワードを送っても宜しいでしょうか？ (4月1日 9時) (レス) id: 8cf3c0ec6d (このIDを非表示/違反報告)
2(プロフ) - 面白くて続きが凄く気になるのですがパスワードが掛かってて続きを見れません💦良かったら教えてくれませんか？ (4月1日 2時) (レス) id: 6ca65a7c69 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ(プロフ) - とても面白かったです！続きが読みたいのですがパスワードが…教えて貰えないでしょうか、、 (1月11日 1時) (レス) @page50 id: f664205a1a (このIDを非表示/違反報告)
こがしアイス(プロフ) - インクさん» さあ、どうなるのでしょう。続編も是非、お楽しみください。 (2022年8月12日 23時) (レス) id: 8cf3c0ec6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蠱毒 | 作者ホームページ：@kodomikodoku
作成日時：2022年8月7日 18時
