・水面下に咲くセキチクの花。 ページ18
『失礼します。』
凛とした声の先には、コネシマの管轄下の師団をまとめている、大将達がいた。
品定めをするような目で、Aを見ている。
誰も、裏切り者の、Aに近付こうとしない中、一人の女が近づいた。
「ルピナス＝エンプトム。よろしくね。年は貴方の２つ上だけど、気軽に話しかけてね。」
ルピナスは、コネシマに引けず劣らずの、美貌とスタイルを持っている。
『A＝シビュラです。宜しくおねがいします。』
Aが差し出した、手のひらを、ぎゅっとルピナスは握った。
(この軍の人間、全員強い。)
自分も早く強くならないと、コネシマに首を切られるかもしれない。と思いながら、Aは心を鎮めるために、息を吐いた。
コネシマは、仲良くやれよ、と笑っている。
「Aちゃんが来るの、楽しみにしてたんだよね。」
『本当ですか？』
Aの言葉に、満面の笑みで、ルピナスは頷く。
「軍って、女性少ないし、お話があまりできないじゃない？」
ゴムナイフを手にとって、訓練のやり方をAに手取り足取り、教え込んでいく。
Aにとって、最初の女性の先輩だった。
インプットしているのか、何度も頷くAと急に、ルピナスは向かい合わせになった。
「Aちゃん。」
『はい、なんでしょ、っあ゛！？』
Aが驚いたのも無理はない。
首元に、ひんやりとしたゴムナイフが当てられていた。
ルピナスは表情を崩さず、ふふ、と笑っていた。
「こうやって、いい感じに軍に紛れ込んで、内部から壊していく人間もいるから、常に注意しとかないとね。」
『は、はい。』
何を考えているのかわからない笑みは、オスマンみたいだ。
と思いながら、Aは震える体を、落ち着かせる。
「生き残りたいなら、の話だけどね。」
『常に気を配ります......。』
こちらを見ていなかったのか、コネシマは特に声をかけず、他の大将たちに声をかけていた。
『若い兵の方が多いですね。』
「そら、そうよ。この国は総統が変わるたびに、幹部や、位の高い人は入れ替わるもの。
そのほうが、旧式の考えを捨てれるから、とおっしゃっていたわ。」
さあ、遊んでいないで、練習に戻らないと、叩かれるわよ。と微笑んで、ルピナスはゴムナイフを手にとった。
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2(プロフ) - 蠱毒さん» 大丈夫です！わざわざありがとうございます( . .)" (4月1日 23時) (
レス) id: 6ca65a7c69 (このIDを非表示/違反報告)
蠱毒(プロフ) - 2さん» ありがとうございます。そう言って、いただけて嬉しいです！こみゅーのメッセージの方にパスワードを送っても宜しいでしょうか？ (4月1日 9時) (レス) id: 8cf3c0ec6d (このIDを非表示/違反報告)
2(プロフ) - 面白くて続きが凄く気になるのですがパスワードが掛かってて続きを見れません💦良かったら教えてくれませんか？ (4月1日 2時) (レス) id: 6ca65a7c69 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ(プロフ) - とても面白かったです！続きが読みたいのですがパスワードが…教えて貰えないでしょうか、、 (1月11日 1時) (レス) @page50 id: f664205a1a (このIDを非表示/違反報告)
こがしアイス(プロフ) - インクさん» さあ、どうなるのでしょう。続編も是非、お楽しみください。 (2022年8月12日 23時) (レス) id: 8cf3c0ec6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蠱毒 | 作者ホームページ：@kodomikodoku
作成日時：2022年8月7日 18時
