狐が24匹通りゃんせ ページ26
及川「嘘でしょ」
国見「ホントですよ。何回その練習に付き合わされたことか」
ため息をつく国見ちゃんの様子を見るとホントらしい。
及川「…天才かよ」
国見「言うと思いました。ですが及川さん。Aは秀才、ですよ。あれは努力の結果です」
国見ちゃんの目は、真剣そのもの。いつもの国見ちゃんじゃない目。
及川「…そっか」
金田一「なら、なんでわざわざそんな打ちにくいトスを…?」
及川「…ボールは到達点に行くと落下するよね。そのとき、ほんの一瞬止まって余裕ができるんだと思う。きっと、その余裕があるかないかであの主将さんのコントロールが変わるんじゃないかな?」
ホントにそうなら、それはそれですごいけどね。
〜天津宮side〜
俺は、弱い。いや、俺単体では、超弱い。
バレー始めたときからそうだ。
俺は打つとき、一瞬目がくらむ。それは、焦りからか緊張からか…そういう体質からか。分からない。
だから、中学のときも高校1年のときもレギュラーに入ったことなんてない。
監督やコーチからも惜しい人材、としか認識されてなかった。もともと力はあるし、反射神経も良い方。だけど、どうしても…目がくらむことだけは治せない。
それでも、バレーを辞めなかった俺は相当なバレーバカだな。
そんな俺が高2のときにAと出会った。
Aは中学の頃から有名なセッター。だから、すぐにレギュラーに入っていた。
そんなある日。
俺が1人自主練しているとき。その転機は訪れた。
天津宮 瞬 ー高校2年 5月中頃ー
『天津宮 瞬さん、でしたよねー?』
そんな軽い口調で入ってきた玉藻藤。
普段こいつは自主練なんてせず、部活が終わるとすぐに帰っていた。だから、そこにいたのが不思議だった。
『ちょっと俺のトス打ってみてくださいよー』
天津宮「えっ。そ、そんな……俺、レギュラーなんかじゃないし、わざわざ俺に打たせなくて良いよ」
自分で言っときながらも少し悔しかった。
『監督から話は聞いてまーす。瞬さん、スパイク以外は凄いって。なら、そのスパイクも磨こうと思い、俺の登場! ってわけです』
天津宮「…ムリだよ。俺は、スパイクは打てない」
『ウイングスパイカーなのに?』
天津宮「うん」
俺は説明した。
『…それは、ほんの一瞬…ですか?』
天津宮「え、うん。そうだよ」
『……分かりました〜。では、1ヶ月待っててくださいね〜』
なんだったんだ……俺は、そう思いながら自主練を再開した。
299人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
茜沢(プロフ) - あーちゃんさん» 非公開になってました、すみません! 教えてくださってありがとうございます。以後はこのようなことがないよう気をつけますね (2017年4月4日 0時) (レス) id: f29b69fec7 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 45は無いんですか? (2017年4月4日 0時) (レス) id: cbb696c236 (このIDを非表示/違反報告)
マカロン(プロフ) - 茜沢さん» 覚えておきます!(( 続き楽しみです☆ (2017年4月1日 23時) (レス) id: 888d95c9a2 (このIDを非表示/違反報告)
茜沢(プロフ) - マカロンさん» この世のものじゃない文字と思ってくれればおkですd(^_^o) (2017年3月29日 0時) (レス) id: f29b69fec7 (このIDを非表示/違反報告)
マカロン(プロフ) - 茜沢さん» ありがとうございます。未確認生物絵のような文字……ってどんな文字なんだ?← (2017年3月28日 14時) (レス) id: 888d95c9a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:茜沢 | 作成日時:2017年3月11日 21時