全ては君でした ．【Ryo.Hashimoto】

All you 44. ページ45

...







再び目を覚ました視界に入ったのは




こちらを覗き込む ドアップの幼馴染 ．









「 あ 、起こしちった ！？ 」








絡まった視線に




慌ててあたふたと慌て出す姿に





,









ああ 、もう落ち着くな ．









,








って 笑みはこぼれた ．









「 なんか物音がしたから 起きたの 。 」









なんて 少し意地悪したくなっちゃうし ．









「 う ｯ … ほんと ， ごめん 。」







あからさまに 落ち込む彼が



少し可哀想に見えてくるから









「 嘘 、ちゃんと自分で起きたよ 笑 」






なんて 、




すぐネタばらししちゃうんだけど 。









病気の時


親が共働きの私のそばに


いつも一緒にいてくれたのは紛れもなく


彼だった 。







どうしようもなく一人が嫌な私の隣に





不器用ながらに プリン買ってきてくれて



励まそうとしてくれて






いつもは言い合いしちゃう関係なのに





病気とか女の子の日は




どうしようもなく甘やかしてくれるのは





今目の前で



眉毛を八の字にするこの幼馴染で 。















「 優斗 ！ 」













「 どした！？ 」









「 帰ろ ？ 」








「 おう ！ 」









ドキドキして 切なくなった今



優斗といて落ち着きたかった 。









頭はもうパニック寸前なんだもん 。






帰宅路を




二人 、ゆっくり歩きながら




さっきのことを思い出してた ．









瑞稀が抱きしめてくれて






ｯ …





涼 、 は ，



… 私のことを好きでいてくれて 。









頭が痛いな 。






胸が詰まる 。









そんな時 、



ふと



頭をふわふわと撫でられる感覚に




パッと横を見れば









「 アオハルだな 、Aも 。 」









少しドヤ顔で言う優斗は



心做しか切なそうだった 。









「 ねえ 、今日のご飯何かな 。 」






「 ん 〜 、俺的にはハンバーグ ！ 」




「 唐揚げも良くない ？ 」




「 お ー ！！ いいな ！



でも、カレーもあり 。 」




「 優斗ままのカレーは美味しいもん 。 」




「 母ちゃん、


Aが美人になってた 〜って言ってたから



ちゃんと否定しとい ｯ てぇ ｯ !!




おま ｯ 急に蹴るかよ ｯ !! 」









「 煩い 。 」







ねえ 、優斗 。





こんな馬鹿できるのも





私は アオハル 、って思うよ 。

All you 45 .→←All you 43 .

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す