得体33 ページ35
貴「あれれ?遅かったかな?」
僕は帝鬼軍の戦争地帯へと来ていたが、少し遅れてい待ったようだ。
真祖──、否、四鎌童子はもう既に、柊暮人の中へとはいってとりついていた。
貴「あー、一番見たかったんだけどなー。そうだ!僕も入ろうか!」
真祖「……?はは、まじか。君がこっちに来るとは思わなかったよ。それに、こんなにやっと時間をかけて見つけたんだよ?"リーパー・ジェインツ"」
貴「さっすがだなー、今ままでそこまで言ったやつはいなかったのになー。ロシアに擱いた資料も彼女のものだから僕については一切記載がなかったはずなんだけど」
真祖「あぁ、頑張ったよ。人生で一番」
貴「嘘つけ―。知ってる?嘘つきは泥棒の始まりなんだよ?」
真祖「っは、今になってジョークかい?」
貴「…まぁ、いずれ意味が分かるよ?シカ・マドゥ」
真祖「………」
貴「睨まないでくれよー、怖いなぁ。さて、僕はそろそろ行くよ。これから長年待ち続けた劇が始まるんだ。見に行かないわけがないだろ?」
真祖「この悲劇に軽く劇と名付けれる君は何者なんだい?」
貴「…それは、もう少し後かな。あ、君も見に来る?入場料、人間の死体1万体で」
真祖「行くわけないに決まってるじゃないか。それに、僕は"これから"やることがあるんだ」
貴「せいぜい、"捕まらない"ことを祈るよ」
真祖「それは、君の計画の中かな?」
貴「…さぁ?どうでしょう♪」
そして、少女はスキップをしながら暮人の心から出た。
真祖「心底恐ろしいね。"あいつは"」
貴「さーて、……聞こえる、聞こえる♪世界が動いているよ!じゃあ、久々にグレン君に会いに行くかなぁ〜」
そうして、少女はニタァと顔に弧を浮かべてまた歩き出すのだった。
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作者名:黒銀 | 作成日時:2022年1月31日 22時