細い目。

story.16 ページ16

.




「…」



「俺には本音を言えって言ったよな」



「…少しだけ痛い」



「…ん、よく言えました」




優しく頭を撫でられた




「またガキ扱い??」



「ガキだろ?それにガキみたいに今日は甘えとけ」




優しく笑うスニョン



細い目がもっと細くなる




なんか笑ってるスニョンを見ると痛みが引く



スニョンの力??




なんて




「もうちょっと寝てていい?」



「うん、ゆっくり休んでろ」



「ありがとう、スニョンもゆっくりしててね」




目を瞑るとすぐに眠った





.







.





「…ん?」




起きて周りを見ると少し薄暗くなっていた



時計を見るともう夕方だった




やばいそんなに寝てた??



ちょっとじゃないじゃん…



「…あれ、スニョン?」



部屋を見てもスニョンはいなかった



帰ったのかな




まぁずっと面倒かけてたし



ゆっくり休んでくれてるならそれでいいや




「うーん!やっと痛くなくなった!」




布団から出てベランダに出た



夕暮れの空は綺麗だった



あれスニョン?



ふとスニョンの声が聞こえて目線を落とすと




スニョンと




「あの子同じクラスの…」



すごく可愛い子



誰にでも優しくて男子からも女子からも慕われてる子




私は少し苦手



なんか人間味がない




「なに話してるんだろう」



楽しそうに話す2人



スニョンが女子と楽しそうに話してるの珍しいな



じっと見ていると女子が私に気づいた




*「あ、Aちゃん!もう大丈夫??」



「え、うん、大丈夫ありがとう」



*「なら良かった〜心配したよ!」



「あははごめんね。私中入るね」



*「うん!」



入った振りをしてその場にしゃがみこんだ




なんか複雑な気分


冷たい風が気持ちいい




ベランダに座って目を瞑った


静かになったから帰ったのかな



というかなんで複雑な気持ちになってるんだろ




「よくわかんない」

story.17→←story.15

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す