細い目。

story.4 ページ4

.



｢"Aちゃん!｣



｢はぁっ、はぁ…!｣




フルマラソンに出されたみたい




スっと音がしてゴールにボールが入った



｢"Aちゃんナイスー!!｣



｢"すごい!｣



｢ありがとう!｣




同じチームの子はすごく優しい



だからこそ



相手チームのプレイの汚さが目立つ




ここまで本気でやるつもり無かったけど


ムカつくからな




｢__ちゃん、はい!!｣



｢"あ、ごめっ｣



｢大丈夫!次行こう!!｣




パスしたボールを相手に取られた




ボールを持った相手を追いかけてる時




｢…っあ｣




その場にバタンっと倒れた



痛っ!!



｢"ふっ、転んでるのだっさ〜!｣



｢"大丈夫?!ねぇ、酷いよ!｣




危なっ



あとちょっとで顔強打するところだった




｢"ねぇ、Aちゃんに謝ってよ!｣



｢あー__ちゃん大丈夫だよ｣



｢"でもっ!｣



｢ほっときなよ。そんな奴



もう一回パスするね!｣




｢"…うん!次はとるね!｣



｢頑張ろう｣




クソな女は文句を言いながら離れていった



あそこまで性格悪いって逆にすごいわ




イラつくな




その後も相手のチームはわざとぶつかったり



近くに強いボールを投げてきたりしたけど




結局は私たちのチームの方が点数が上だった




｢"Aちゃんすごいかっこよかった!



ありがと!!｣



｢こちらこそチームに誘ってくれてありがとう｣




チームの優しい子達と話していると




ガンっと鋭い痛みが頭に走った




｢っい…!!｣




あまりの痛さに頭を抑えた



絶対さっきのやつらだろ





後ろを振り向くと



笑ってる女達




バウンドするバスケットボール



これを思い切り投げて頭に当てるって




｢やばいなやってる事｣



｢"Aちゃん!!血!｣



｢え?｣




つうっと鼻から何かが垂れた



女の子の声が大きくて周りがザワザワし出した



｢あっ、鼻血｣



｢"ねぇ大丈夫?!｣



｢うん、大丈夫ちょっと保健室行ってくる。



ごめん床拭いといてもらっていい?｣



｢"全然いいよ!!早く保健室行きな!｣



｢ありがと｣





手で鼻を抑えつつ保健室へ向かった



手で拭っても拭っても垂れてくる血




あー頭痛い




ガンガンと響く頭



保健室ってこんなに遠かったっけ??




｢あ、やば｣




顔が血だらけ




さすがにやばい

story.5→←story.3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す