Hot Coffee_ 《紫》 (ページ30)

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ふとカウンターの方を見ると、お連れの方と目が合った、ような気がする。

なんなの、その目は。

何をそんなに言いたげにしてるの。

なんで目を逸らさないの。

小「お姉さんやったら、どうして欲しい？」

『え？』

突然振られる話題に動揺が隠せない。

小「濵ちゃんも女の人からのアドバイスやったら説得力あるやんな？」

なんでこの人、こんなに楽しそうなの。

で、どう？と視線が集まる。

『え、んと…』

私はどうして欲しいの。

濵田さんの想いを寄せる女性が私だとして、

どうして欲しいの。

『連絡が…欲しい…ですかね、』

また自分勝手だ。

小「やって、濵ちゃんっ」

バシバシと濵田さんの肩を叩いてる。

濵田さんも…満更でもない顔。

最悪。

なんて酷な質問なんだろう。

好きな人が私じゃない好きな人と結ばれる手伝いをしてるなんて。

あ、違った。

ファンとアイドル……だったんだ。

小「お姉さん、ありがとうっ」

もう少し静かにして貰えます？という風雅くんの冷えた声が異常に響く。

小「なあ、風雅。俺今恋のキューピッドしてんねん。」

風「はあ？」

お店はまた賑やかになっていく。

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