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風「あ、そういえば」
お客さんの波が落ち着いて、店の片付けを始めた頃、ふと風雅くんが口を開いた。
風「 明日から2ヶ月、親が居らへんくて
居候先探してるんですけど、」
お願いできませんか、とこちらを伺う。
出来れば、使ってもらいたいところだけど、
相手は現役男子高校生。
未知の世界すぎる。
店長の方が気が楽なんじゃないか、と思って
店長に視線を送ってみるも
丸「 Aちゃんとこええんちゃう？」
『 えっ、』
ほら、俺の家汚いし〜と笑う店長。
急な展開すぎて思わず洗っていたお皿を落としそうになる。
『 え、いやでも 』
丸「風雅がええならええんちゃう？」
と、勝手に話を進める店長。
『でも風雅くん男の子やし、店長の方が安心やんな？』
なんて、自分に助け舟を出すも、
風「俺は別に寝れればどこでもええんで」
呆気なく沈没。
ほんなら決まりやな、と店長は何処かへ行ってしまう。
ほんまに男子高校生とふたりなんて、考えられない領域過ぎて、一応承諾したものの緊張してしまう。
風「明日から荷物もってAちゃん家に帰ります。お願いします。」
と、柄にもなく頭を下げるもんだから思わず自分も
お願いします、なんて頭を下げる。
風「なんでAちゃんも下げんねん」
と、鋭いツッコミが飛んだところで店長の気まぐれ。
今日ははよ帰りや、といつもより少し早めに上がらせてくれた。
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作者名：花音 | 作成日時：2021年6月6日 15時
