修学旅行4 ページ11
名取「まあ、国見君がこっちに来ているなら助かったよ。ちょっと2人に話したいことがあってね」
と、チラリと田沼とタキの方を見た名取さん。
その意図を察した田沼が「タキ、お茶でも貰いに行こう」と部屋から退室していった。
どうやらあまり他の人には聞かせたくないらしく、名取さんは足音が遠ざかるまで黙ったままだった。
そしてようやく口を開いたかと思えばその内容はあまりにも驚愕なものだった。
名取「七瀬さんを筆頭に国見君を本格的に的場一門に引き入れようと宮城にむかったらしいんだ」
国見「うわ、あっぶね」
夏目「軽っ！？そんな軽くていいのか！？それってかなりやばいじゃないですか！」
名取「かなりやばい状況だね」
と、相変わらずの笑顔のままでそう言う名取さん。
国見も国見で相変わらずだし……
名取「それにしても良かったよ。的場一門と入れ違う形でこっちに来てくれて」
夏目「国見、こっちにはいつまでいるんだ？」
国見「明日には福岡の方に移動して、明後日帰る」
国見の言う大まかなスケジュールに、名取さんは明日もできれば近くにいた方が良いだろう、と提案する。
それにどこか嫌そうな顔をする国見だが、本人も払い屋に入るのは本意ではないので渋々頷いた。
国見「でも、なんで今なんですか？」
ふいにそう国見が疑問を口にし、俺もその答えを求めるように名取さんを見た。
そうだ、確かに今更なぜ。
ずっと国見は的場一門の誘いを蹴っていたし、最初に断わってからすでに半年がたっている。
もっと早くに動こうと思えば動けたはずだ。
名取「……そうだね、そのことについて詳しく教えていなかったね」
と、名取さんからはいつもの笑顔がはずれ、その目は『払い屋』の目となる。
名取「夏目は知っていると思うけど、代々的場の当主となるものには厄介なものがついてまわる。月に一度右目を狙いにくるあの妖がね」
国見「右目？」
夏目「昔、右目を代償にある仕事の手伝いをさせたらしいんだけど結局その代償を払わなかったらしいんだ」
国見「へー……」
国見は相変わらず気の抜けた返事を返してくるが、その目は至って真剣だった。
恐らく国見は自分に害が及ぶことより、『山の妖達』に害が及ぶ恐れている。
彼らは国見の家族のようなもので、知る者の少ない桜の妖であったAさんの存在を知る者達。
けれど、的場一門から見れば彼ら皆祓うべき対象となってしまう。
名取「いつもなら的場も上手く交わしているが先月はどうもそうはいかなかったらしい」
夏目「えっ……」
名取「的場の右腕がやられたらしいんだ」
続く (更新停止中)
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星屑(プロフ) - 花楓さん» コメントありがとうございます！風邪をひくので服きてください！！3月の頭には更新できるように頑張ります！！！ (2019年2月27日 23時) (
レス) id: 64e74c6b8a (このIDを非表示/違反報告)
花楓(プロフ) - 続きを全裸待機してます！！！！！ (2019年2月16日 14時) (レス) id: b8400c6b71 (このIDを非表示/違反報告)
星屑(プロフ) - ノルンさん» 先月は少しバタバタしていて全然更新できなかったので今月は少しでも多く更新していけたらな、と思っています。 (2018年11月4日 13時) (レス) id: 64e74c6b8a (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - わーい！ 有難うございます！お待ちしております(｀･ω･´)ゞ (2018年10月30日 22時) (レス) id: 265a916812 (このIDを非表示/違反報告)
星屑(プロフ) - ノルンさん» こちらにもコメントくださりありがとうございます！来月……来月中にはきっと更新しますのでしばしお待ちください！！ (2018年10月30日 21時) (レス) id: 64e74c6b8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星屑 | 作成日時：2018年4月28日 10時
