【HQ】頼むから話を聞いてくれ2【月島蛍】

女王55 ページ7

田中「うぉぉぉ！？じょ、女子がきとるぅううう！！？」
A「……蛍、大丈夫？」

騒いでいる田中さんに一瞥くれるもスルーを決め込んだリーダーは頭を打った僕の心配をしてくる。
あまりにも流れるようなその無視の仕方に田中さんは「潔子さん並のガン無視興奮するっす！」と何故か更に嬉しそうにしている。

月島「……大丈夫。」
A「……なら、いいけど……あ、今いい？」

そう言って、こてんと首を傾げたリーダーに田中さんが吐血した。
どんだけこの人女性に免疫ないわけ……

月島「……内容によるけど。」

と、ちらっと菅原さんの方を見ればお礼を言えるからか、はたまた会えたことが嬉しいのか、目を輝かせてリーダーを見ている。

A「……よくわからないけど、お菓子が下駄箱に詰め込まれてて、相談しに……」
月島「下駄箱に？」
A「うん、下駄箱。」

そう言ってリーダーは後ろ手に持っていた紙袋2つを見せてくる。それほど大きいという訳でもないが、それなりに容量のあるはずの紙袋にはギチギチと溢れそうな程にお菓子が詰め込まれている。

月島「紙袋には元々入ってたの？」
A「ううん、事務室から、貰った。」
月島「手紙とかは？」
A「あった。」

リーダーは右手にもつ紙袋を置いて、左の紙袋のお菓子に挟んである2つ折りの紙を取り出した。

月島「『女王様に不快な思いをさせてすみませんでした。』？……リー……A今度は何したわけ？」
A「覚えてない。」

真顔のままフルフルと顔を横に振るリーダーは本当に思い当たる節がないらしい。

月島(……まだ入学して日は浅いし、リーダーと関わって問題を起こした人物の特定は簡単なはず……)

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