女王70 ページ22
夢主side
A「……というわけで家出てきた。」
月島「え、あ、うん、おかえり……？」
楠木「早かったっすね！」
A「……寝具捨てられたから寝るのに困って……」
現在夜中の2時を回ったころ。
こっそりと二階の窓から飛び降りて家出してきた私は真っ先にブルーアイのアジトへと向かった。しかし行きとは違いこんな夜中ではタクシーも無く、自転車は物音で気づかれそうなので歩いてここまで来たらすでに日が変わっていた。
A「……蛍達は帰らなくていいの？」
月島「……別に、今日はそういう気分なだけ。」
楠木「ははっ、月島さんは素直じゃないっすねぇ。」
月島「……うるさい。」
それより、と言葉を繋げた蛍はまっすぐこちらを見てくる。必然的にその真剣な瞳と目が合った。
月島「……寝具捨てられたってどういうこと？」
A「……お布団が捨てられた。」
月島「そういうこと聞いてるんじゃないんだケド。」
はぁ、とため息をついて、持っていたスマホをポケットにしまい込んだ蛍は「まあ、それなら殴り込みに行ってもいいよね？」と流れるように恐ろしい提案をしてきた。
いや、ダメでしょ。
A「しなくていい。別に、もう家族じゃないし。縁切ってきた。」
楠木「え、姉貴のお兄さんは？」
A「直接いえば軟禁くらいはされそうだし、置き手紙で済ませてきた。」
楠木「あー、まあ、それが無難っすね。」
問題は兄さんは下手すれば町中を虱潰しに探し回ってくる可能性があるということだ。
以前それで家に連れ戻されたことがあるし、それでブルーアイのメンバーに迷惑をかけるのは嫌だ。
A「……とりあえず、一旦東京に行こうかな……」
月島「え、学校はどうするのさ。」
A「……多分、兄は家の恥になるって連れ戻そうとすると思うから……」
家の恥、という単語に眉をひそめた蛍の代わりに、楠木が「それはやめた方がいいんじゃないっすか」と言葉を吐いた。
A「……どうして？」
楠木「だって、姉貴の兄さんって大学も就職先も東京っすよね？知り合い多い方が見つけられやすくなりますよ。多分こっちで身を隠してた方が安全かと。どうせ姉貴の兄さんだってそれ程長くは滞在できないはずですし。」
そう言われて、たしかにと納得をする。
そうなれば、後は明日(金曜日)の下校を乗り切れば土日はなんとかなるだろう。いくら兄が優秀であろうと、新社員がそれ程まで長く休暇が取れるとは思えない。
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星屑(プロフ) - おしるこぉさん» コメントありがとうございます！そうです、彼こそがシスコンを極めた勘違い体質の兄です(キリッ) (2019年2月27日 22時) (
レス) id: 64e74c6b8a (このIDを非表示/違反報告)
おしるこぉ - 優人さん…………シスコンじゃねぇかｯｯｯ(真顔) (2019年1月24日 19時) (レス) id: 4bcefc2029 (このIDを非表示/違反報告)
星屑(プロフ) - ☆AZUSA☆さん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けたなら書き手としても嬉しい限りです。これからもどんどん勘違いが加速していきます(笑) (2018年11月24日 11時) (レス) id: 64e74c6b8a (このIDを非表示/違反報告)
☆AZUSA☆(プロフ) - 初コメです！兄妹のやり取りがア○ジャッシュみたいで面白いです笑 (2018年11月7日 20時) (レス) id: a8b54384e2 (このIDを非表示/違反報告)
星屑(プロフ) - 後ろのメリーさんさん» 応援の言葉ありがとうございます！毎日待ち遠しく思ってくださるなんて……！書き手としてはこの上なく嬉しいです！たくさん更新できるように頑張ります！ (2018年9月29日 21時) (レス) id: 64e74c6b8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星屑 | 作成日時：2018年3月27日 20時
