【HQ】頼むから話を聞いてくれ2【月島蛍】

女王63 ページ15

月島/山口「「えっ……」」

楠木の言葉に2人が小さく声を零した。

A「……大げさ。別に大したことされてない。」

実際、今でも家に帰る時は帰るし。
単に面倒で帰らないとかはあるけれど。

月島「……たしかに、リーダーはほぼここに住んでるようなものだけど……」
山口「……もしかして、リーダーがなかなか帰らない理由って……」
A「……面倒なだけ。親の相手も、あの長い道中も。それだけ。」

そう淡々と答えるとより複雑そうな顔をした2人。
楠木も楠木で余計なこと言いやがって、と半分八つ当たりでジト目で流しみる。
サッと目をそらしたけれど、後で覚えてろよ。楠木のコーヒーにちょっとだけタバスコ混ぜてやる(地味)。

楠木「いやぁ、でも普通、子供を庭に繋いだりとかしないっすよ。」
月島「はぁ！？庭ってどういうこと！？」
山口「え、それ普通に虐待だよ！」
A「いや、あれは私が勝手にどこかに行かないようにって……」
楠木「でも小学生つっても高学年の子供を庭に繋いで放置しますか？ふつーないでしょ。」
A「頼むから楠木黙れ。」

それは単にフラフラとどっか行ってしまう私がわるいのだから。
そのせいで5歳の頃事故にあったのだ。
あまり事故のことは覚えていないけれど、多分そう。
親達も詳しく教えたがらないから聞いたことはないけれど、フラフラとどっか行くからと庭に繋がれても仕方ないはず。

A「ほら、昔事故にあってるから、それでちょっとその辺がきつかっただけ。」
月島「それにしたって他にやりかたあるデショ。」

完全にイライラモードの蛍は下手なこと言うとうちに殴り込みに行きそうな勢いをしている。というより話を何気に聞いているほかのメンバーも殺気立ち始めた。

これダメなやつだ。
早く宥めないとやばい。

A「……蛍。」
月島「……何。」
A「……怒んないで。」

と、ちょっと扱いが子供っぽいかもしれないけれど、蛍の頭を撫でる。
蛍は「ちょっと、子供扱いしないでよ。」と抗議してくるも、あしらう気はないらしく、されるがままに撫でられている。

楠木「まあ、そんなわけで、それを見かけた当時中学生だった俺がさらって、軟禁してたってわけ。」
山口「……それはそれでアウトだと思いますけど……」

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