女王50 ページ2
夢主side
アジトに帰ったら捕まえたやつらをどうするか、と聞かれたので「とりあえず何か罰を与えないとなぁ」と言ったところ、捕えられている不良達が大泣きして命乞いをし始めた。
A(……え、何で……?)
罰で河原の掃除とかで良くない?環境にもいいし、なんて私は思っているが、捕えられている不良達を含めブルーアイのメンバーですら「(二度と逆らえないように)罰を与えないとなぁ」という補足が付けられているので、捕えられている不良達が必死になるのも当然なのだが、私はそれに全く気がつかなかった。
A「……何がしたかったの?」
ここでも発揮された口下手。
本当は「どうして夜道で一般人を襲ったの?」と聞きたかったのだが、まあ、意味合い的には似たような感じだよね、と訂正せずにそのまま不良達の回答を待つ。
「……俺達、家庭めちゃくちゃで、学校もまともに通えなくて……」
「なのに、他の奴らは笑って当然のように学生やって青春してんのが気に入らなくて……」
「……何がしたいとか、俺達もよくわかんなかったけど、腹が立って……」
と、お互いがお互いの言葉を補うように話し出した目の前の不良達。
相変わらず縄でグルグルに縛られているけれど、抵抗する意思はすでに無いようだ。
A「……帰る家は安心出来るところ?」
「……はぁ?」
自分でも突拍子のない質問だな、とは思うけれど、彼らの話を聞くと単に安心して帰れる場所が欲しかっただけなような気がした。
「あるわけねーだろそんなの」
「あったらこんなのしてねーし」
「……ただの学生に腹が立ったりしねーよ」
A「……ふーん」
やっぱり、彼らの回答を聞くと、ただ帰れる場所が、安心出来る場所が欲しかっただけで、それが間違った方向へと向かってしまっただけ。
ならば、と私は「ならここに(ブルーアイ)に入って、ここを帰る場所にしたらどうかな?」と言おうとして
A「……ならここに入って帰る場所はここな」
と、微妙に間違えた。
でも今までの中では1番言おうとしたことに近いかもしれない。
「お頭!?」
「姉貴、本気ですか!?こんなやつら、いつ姉貴を襲うかわかりませんよ!?」
そう言って私の意見に反対を示すブルーアイのメンバー達。
勢い余って仲間だけど怖い。
A「……本気」
そのため、その気迫に押されてそれしか答えられなかった。
だけど、何故かブルーアイのメンバー達はため息をついて、私が言うなら、と最後は認めてくれた。
***
A「というわけで仲間が増えた」
月島「待って、どういうワケ?」
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星屑(プロフ) - おしるこぉさん» コメントありがとうございます!そうです、彼こそがシスコンを極めた勘違い体質の兄です(キリッ) (2019年2月27日 22時) (レス) id: 64e74c6b8a (このIDを非表示/違反報告)
おしるこぉ - 優人さん…………シスコンじゃねぇかッッッ(真顔) (2019年1月24日 19時) (レス) id: 4bcefc2029 (このIDを非表示/違反報告)
星屑(プロフ) - ☆AZUSA☆さん» コメントありがとうございます!楽しんで頂けたなら書き手としても嬉しい限りです。これからもどんどん勘違いが加速していきます(笑) (2018年11月24日 11時) (レス) id: 64e74c6b8a (このIDを非表示/違反報告)
☆AZUSA☆(プロフ) - 初コメです!兄妹のやり取りがア○ジャッシュみたいで面白いです笑 (2018年11月7日 20時) (レス) id: a8b54384e2 (このIDを非表示/違反報告)
星屑(プロフ) - 後ろのメリーさんさん» 応援の言葉ありがとうございます!毎日待ち遠しく思ってくださるなんて……!書き手としてはこの上なく嬉しいです!たくさん更新できるように頑張ります! (2018年9月29日 21時) (レス) id: 64e74c6b8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:星屑 | 作成日時:2018年3月27日 20時