第102話 意外と ページ6
痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。
苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。
貴) はぁ…はぁ……。
何しても胸の息苦しさと、締め付けられるような痛みは消えることはない。立っていることもままならずその場に座り込む。
⁇) 何をしている。
うっすら開けている目から映されたのは、井伊だった。眉間に寄せたシワがいつもより深くなっているが、何処か心配そうな表情だった。
貴) な、に…。ちょっと、転けた、だけ…だし。
井伊にこんな姿見せるなんて、なんて屈辱だろう。無様だと笑われて、見捨てられるのだろう。と言うか、そうしてくれ。てか、お前嫌いだし。
井伊)そんな風には見えないが？
うるさい
井伊) …体調くらい自分で管理出来ないのか、愚か者。
うるさい。うるさい。
井伊) 息が荒いぞ、苦しいのか？
うるさい。うるさい。うるさい。
その場から離れようと寄りかかっていた壁に手をかけて、立ち上がろうとすると手が定位置から大きくズレてしまい、壁から手が離れてしまった。そのまま尻もちをついてしまい、恥ずかしさで顔が熱くなったと同時に、動いたことから少しだけ心拍数が上がってしまい、息苦しさが酷くなってしまった。
貴) …ッ‼︎////
笑い、たいなら、笑え、ばいいじゃ…ない。
井伊) ……。
貴) なん、なのよ…。なん…で、笑わな…いの、よ。滑稽な姿だって…笑えば、いいじゃない…‼︎
その時に思ったのは、蔑んだ目でアタシを見つめる井伊の姿だったのだが、現実は大きく予想を上回り、何故か手を差し伸べられた。
井伊) 見苦しい、早く立て。大江戸ヘブンフェスティバルでは貴様が出る幕はない。
その細い体と弱い体力では、力仕事は不可能だからな。
そう言われ、少しイラっとしたが逆に、女として扱われた事に少し嬉しく思ってしまった。
貴) (こいつ、意外と優しい？)
そう思い井伊の手をとると、部屋まで連れてきてもらった。今日はゆっくり休めと言われ障子を閉められた。これはアタシの勘だけど、アイツ、桂達と会ってたの全部見てたな。
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東雲大我(プロフ) - えっすん@厨ニ病さん» 最後までお付き合いいただきありがとうございます。な、泣きながらですか？！おお…そこまで感動作になるとは…。感動作(？)のつもりではなく、もう前作より悲しい作品書いてやろうって勢いが伝わって良かったです。文才無いのでヒヤヒヤしました(^^;; (2015年3月2日 4時) (
レス) id: 8306ee9666 (このIDを非表示/違反報告)
えっすん@厨ニ病(プロフ) - お疲れさまでした！あいつら…面白ェ…のときから読んでます！最後の方は泣きながら読みました。次回も楽しみにしてます！本当にお疲れさまでした！ (2015年3月1日 23時) (レス) id: a3394dd02e (このIDを非表示/違反報告)
東雲大我(プロフ) - ミルキィさん» 最後までお付き合いいただきありがとうございます。実はギンの容姿を載せようと考えております。イメージと違うな…とご期待に添えないかもしれませんが、その時はよろしくお願いします。 (2015年2月26日 1時) (レス) id: 8306ee9666 (このIDを非表示/違反報告)
ミルキィ - この作品最高です！もうギンの立場とか涙がとまらなくて幸せになれて良かったです！お疲れ様でした！ (2015年2月26日 0時) (レス) id: d1d8fb6e9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東雲大我 | 作成日時：2015年2月10日 7時
