役人志士(ヤクニンロッカー)3

第109話 後日談 ページ13

貴) …そんな事も、あったね。

桂) 年寄りみたいな事を言うのですね。A。

そう言うk…小五郎の肩を叩く。まぁ、若い…方だとは思う所もあれば、年取ったな…と思った所とかあるし…。

貴) もう、結構経つよね。その時のアタシなんて…バカみたいに臆病だったよね。

そう言って笑いかけると、桂はアタシの頭を撫でた。なんか、子供扱いされてるみたいだ。今のアタシは桂の目にどう映っているのだろう。子供…かな。荷物を持つ時とかいっつも、危ないですから…とか言って運んじゃうし、届かないところとかも取ってくれるけど、なんか負けた気分になるし、迷惑かけてるみたい。

桂) 子供扱いなどしていませんよ。Aを1人の女性として接しているので、男性からしたら当たり前の行動だと思うのですが？
それと、さっきの独り言は全て聞こえていましたよ。

意地の悪い笑顔を見せる桂を見ながら、徐々に顔が赤くなっていったのが分かった。口に出してたなんてすごく恥ずかしい…！

ーよかった…お幸せにね。A様。ー

貴) え？

いま、ギンの声がしたような…。
辺りを見渡しても、ギンの姿は見えない。気のせいか…。

桂) どうかしましたか？

貴) ううん…。何でもない。



総司) お取り込み中の所悪いんだけど…。
姉さん、スカシくんが呼んでたよ。スカシくん、煩いから早く行ってくれない？

貴) あ、そういえば…今日はベース教えてもらうんだった！ありがとう、総司‼︎
あ、それとさ。姉さんなんて呼ばないで。
Aって呼んでよ！

総司) それ、やろうと思ったけど、やめておくね。

貴) …？う、うん。分かった。
じゃあ、行ってくるね！

そう言って行こうとすると、桂に呼び止められ腕を引かれた。そこまではまだいいとして、そのあとキスをするのはないと思う。



総司) 見せつけてくれるね。実は独占欲高い？

桂) さぁ、どうでしょうね？



END

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