アイツら…面白ェ… −幕末Rock− 3

第85話 よろしく頼む −土方sied− ページ6

あの後、総司にあの話をしようと総司の部屋へ向かった。

土方) 総司、まだ起きているか？話があるんだが…

あの話とはAが言っていた俺と総司を守る。と言った内容で最後まで聞いていなかった総司に伝えて欲しいとAに頼まれた。

沖田) 土方…さん？

俺は、入るぞ。と一言言ってから襖を開けた。総司は胸を掴みながら、笑顔で出迎えた。

沖田) さっきから息苦しくて仕方ないんですよ…まだ、治ってないんですかね。

坂本達と話した時は大丈夫だと言っていたのに、まだ井伊の術が抜けてないのか。

沖田) で、話ってなんですか？

土方) さっき、Aが話していたことなんだが…

俺はAの話したことを全て話した。総司は黙って聞いている。Aは近藤さんに自分の正体を明かしてから守って欲しいと頼んだらしい。

沖田) 僕達ってそんなに弱く見えます？それに、Aは女の子なんですよ？女の子に守られるだなんて、なんかやだなぁ…。

フッと笑いながら言う。Aも同じことを言っていたことを思いだす。だが、彼女の場合は「死神」と呼ばれた過去から抜け出そうとして、引き受けたという。

土方) これは、Aが言っていたんだが…守るというより、支えながら見守って欲しいといったことではないか…、剣を持って守りもするが、もし俺達が立ち止まった時に背中を押して、倒れそうになっても支える役目をするのではないか…と。

沖田) Aにしては、責任重大だね。その発言って自分を追い込んでない？

土方) 確かにな…で、どうするんだ？守られるのか？

沖田) そうですね…Aを何時でも弄れるから、守られようかな。

そう言う思われるために言ったんじゃないと思うぞ、Aは。まあでも、Aに守ってもらっても悪くはないと思う。そんなことを考えるくらい俺はAを認めたのかもしれないな。多分それは総司も同じ事なのだろう。

土方) Aに伝えて来る。息苦しさから早く抜けるように、ゆっくり休めよ。

沖田) 土方さんこそ、夜更かししちゃだめですからね？

余計なお世話だと言って、総司の部屋をあとにした。その後よろしく頼むといった内容をつづった紙を折りたたみ寝ているAの枕元に置いた。

土方) 俺も寝るとするか…。

静かにAの部屋から出て行った。

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