アイツら…面白ェ… −幕末Rock−

第41話 監視役 ページ43

マツ) ありがとうございましたー！

お登勢) よく働くわね、マツちゃん。
とっても助かるわ♥︎

龍馬) すごいのう、センセーと同じくらいすごいのう…。

日本語になってんのか？これ。
まあ、龍馬から褒められるのはよくあるが、やはり慣れない。むず痒くなる。

マツ) ありがとうございますっ
龍馬さんも薪割り頑張ってくださいね！

ここは素直に受け入れておくか。
龍馬は店の奥に消えて行った。

お登勢) マツちゃん、見張っててくれないかしら。どうせまた、抜け出すかもしれないから

店の奥を指差した。
龍馬、お前何してんだよ…(^^;;
それを受け俺も龍馬の後を追った。

龍馬を呼ぶと、驚いた顔をした。
監視役ですよ。と言うと、にへっと笑った。

マツ) なんでそんな顔するんですか。気持ち悪ですよ。

龍馬) 気持ち悪いとはひどいのう…。わしの幼馴染と同じことを言うんじゃな。Aっていうんじゃが、言っていることが一緒じゃなあ…。また、Aの歌が聴きたいのう…。

その幼馴染は今、アンタの前にいる。
なんて言える訳がない。そこで、他人のフリをして会話を進めた。

マツ) その人は今何処にいるのですか？

龍馬) 新選組じゃ、この前この店に来たんじゃが、新選組の服を着ていた。

マツ) 会ったなら歌を聴かせて欲しいって言えばいいじゃないですか。

龍馬は首を横に振る
悲しそうな顔をして言った。

龍馬) わしの所為で歌わなくなった。
前にも会ったんじゃが…会っただけじゃった。
話はしたが、言えなかった。

マツ) そうなんですか…。今度また会えるといいですね。その時にまた言えば…

龍馬) 無理じゃ、Aがまたわしから離れていくかもしれん。また、悲しませるかもしれん。

マツ) 龍馬さん…

知らなかった。
龍馬がそんなこと思ってたとは…。
でも、そんなの…。

マツ？) 龍馬らしくねぇな。そんな奴俺はしらねぇな、誰だお前。

龍馬) マ、マツ…？

あ、やべえ…。ここはとりあえず、逃げろ！
そうしようとすると、龍馬に腕を掴まれた。
龍馬の顔を見ようとする前に龍馬の心臓の音が聞こえた。

龍馬) すまん…また、お前の歌が聴きたい。
あの時は何もわからんまま、あんな事をいってしまって…。だからまた、歌ってくれんか？
お願いじゃ。

マツ) あ、あの…龍馬、さん？

り、龍馬が…俺を抱きしめてやがる‼︎
た、多分バレテナイ…。ゼッタイバレテナイ‼︎
てかー！龍馬ってこんな奴だったか⁈

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