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# 1 . ページ1

青い空




『きれいだなぁ。』




ここは誰も居なくなった大学の屋上。




溜まっていくLINEの通知。




『こんな想いするならいっそ死んじゃおうかなぁ。』




私は起き上がり屋上の端へ1歩ずつ足を動かす。




プルルルルル




ケータイの画面には「けんた」の文字がくっきりうつっていた。




『あ〜!もう!うるさい!うるさい!』




自然と涙が出てくる。




絶望。




私にはこの2文字が一番似合っている。




大好きだった幼馴染みだったけんたが結婚した。




『告白もしてないのに勘違いする私が悪いよね…フフ。』




私はいつものようにカッターを取りだし腕に押し付ける。




この痛みが快感でやめられない。




おかげで社会からは変な目で見られてるけど。




あ〜。



プルルルル



『懲りないねぇ…』




スマホの画面を見ると「けんた」ではなく大学の友達だった「龍昇」からの電話だった。




私は気分転換に電話に出ることにした。




『ん…どしたん…』




たな「あんさ…今何してる?」




『屋上だけど…』




たな「はぁ…。だろうと思ったよ。どうせけんただろ?」




『うっせ…ばーか』




たな「お前ニートだろ?良い仕事紹介しよか?」




『どこの会社も俺の魅力に気づいてねぇんだよ。ばーか。』




たな「そんなばかばか言ってると仕事やらんぞ?」




『嘘です…ごめんなさい棚沢龍昇様。わたくしめにどうか仕事をお恵みください。』




たな「よかろう…。まず貴様はまな板だな?」




『てっめ…そうです。』




たな「よし、明日家の荷物まとめて静岡駅に来るんだ。」




『いや…急すぎ…』




プープープー




急すぎるだろ…。




足は勝手に家の方向にむかっていた。




私は家の荷物をすぐさままとめた。




なんかきっと良い職場な気がする。




残りの財産で奮発してコンビニ弁当を買った。




あと2000円…。これで新幹線のチケット買って終わりかな。




よく家賃やらなにやら払えてたもんだな。




大学卒業後はバイトもせず親からお金をもらって生活していた。




『久しぶりのコンビニ弁当うめぇよ!』




明日は良いことあるかな。




私は深夜のうちに荷物をまとめ最寄り駅から静岡駅目掛けて新幹線に乗り込んだ。

# 2 .→



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ゆんゆん(プロフ) - とても面白そうです!更新楽しみに待ってます! (2019年9月18日 18時) (レス) id: 91470d6548 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Hoshimiya_hrsm | 作成日時:2019年8月16日 1時

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