ホルン系女子が行くブラック本丸＿見習い編＿【刀剣乱舞】

ホルンの音がよんじゅうさん ページ44

Aside


「………ここは俺の神域だ」

『………しんいき?』

聞きなれない単語に首を傾げる。なんじゃそりゃ


「…………チッ。…俺は神だ」

『…………ふ、不審者?』


いつの間にかあったちゃぶ台で、まっくろくろすけと向かい合って座っていたわたしは思わず後ろに下がる

やばいよ、この人自分で神とか言ってるよ。思いっきり引いていると、ふと思いたった

気づいたらわたしの知らない場所にいた=誘拐された=誘拐犯は目の前にいるまっくろくろすけなのでは……?

つまり、まっくろくろすけは本当の不審者……?


助けて、まっしろしろすけ!何で何時も肝心な時にいないのまっしろしろすけ!

わたしは恐る恐る問う


『あのー、貴方ってもしかしてわたしを誘拐した誘拐犯であってます?』

「俺は誘拐犯でもまっくろくろすけでもない」

『えーじゃあ、なんでわたしこんな所にいるんでしょ?』

「ここは俺の神域だ」

『わお、これループするやつやん……』




あんたは同じ返答しかしない壊れかけたロボットかい!心の中でツッコミを入れる

こっちはそのシンイキがなにかわからないのよ。会話のキャッチボールをしようよ。助けて、まっしろしろすけ!

わたしは、そろそろと下がっていた場所から元の位置に移動すると、ちゃぶ台の上にのっている湯飲みを持った。ちょっと喉乾いた

そのまま口を付けようとすると、途端にまっくろくろすけがわたしの手の中から湯飲みを奪う


『え、ちょっ、ちょっと!?』

そのままそのお茶はまっくろくろすけの胃袋へと入っていった
唖然としているわたしに、まっくろくろすけは言う


「ここに出てくるものは絶対に口にするな。帰れなくなるぞ」

『ちょっとよく分からないけど、うん、まあ分かった。いや、まって、向こう?向こうって?』


混乱するわたしをまっくろくろすけは何処か冷めた目で見てくる。いや、これは冷めたというより最早、軽蔑………?

物分かりが悪くてすみませんね!!でも分からないものは分からないの……

わたしは仕方がなくなったので、


『…………説明、お願いします』


結果、大人しく聞き直すことになりました。まっくろくろすけには舌打ちされたけどね、ははっ

　
　
　
　
　
　

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