56話 ページ6
どうやら彼は気絶している、との事なので、彼は交代させられる事になった。いや、元からそういう約束をしていたようだが。宇宙人二人に担がれ、フィールドを出た。
同点弾。銀河のかすかな希望を繋いだ1点。それはスタジアムを沸かせ、チームメイトを奮い立たせた。
「全員上がれ！これより一斉攻撃を仕掛ける！」
ただ、まだ後半戦は終わっていない。オズロックはそのチームメイトに怒声を上げ、直ちに試合再開の準備をさせた。
残った試合時間は分程度。
「シャイニーフェザー！」
イクサルのMFによるドリブル技。交代で入ったポワイの頭上を飛び越えようとする。
「ウォーターフォール！」
地面から現れた滝に阻まれる。橋田と入れ替わったポジションはMFではあるが、やや守備寄りの位置を取っているようだ。
「邪魔だ！」
「きゃあっ！」
しかしボールを胸に落ち着かせた瞬間、イクサルの選手による真正面からのスライディングタックルだ。一瞬でボールを奪われてしまう。
オズロックにパスが渡される。
「宇宙を支配するのは…我々だ！」
オズロックの、ソウルを使ったシュート。黒い生物に変身し、雄叫びを上げてシュートを放った。キーパーやゴールごと一気に飲み込んでしまえるくらいの太さだ。
「護星神タイタニアス、アームド！」
負けじと青い鎧のようなものを一瞬にして見に纏った西園。最近全く使われていない化身である。
「ぎんが、ロケットーーッ！」
足からジェットを噴出し、シュートに向かって真上に頭突きし、そのまま上昇していく。ただシュートの方が力が大きいのか、途中で加速がどんどん小さくなっていく。
「うおおおーっ！」
化身アームドは解除され、生身でシュートを食い止める西園。シュートに食い下がり、ついに西園は宇宙高い場所でボールをヘディングでクリアした。
ボールはタッチを割り、試合終了のホイッスル。そして、これから延長戦が行われるのだ。
ギャラクシーイレブン、ベンチへ。
「はぁ、はぁ、はぁ…。天馬！僕、守ったよ、ゴール！」
「ああ、すごかったぞ信助！」
「おかげで俺たちの体力も回復した。あとは任せろ」
「…それはそうと、橋田は大丈夫なのか？」
「彼自身は気絶しているだけですが…問題はこちらでしょう」
市川の答えに対し、九坂が頭に疑問符を浮かべる。
橋田の足からスパイクを脱がし、ソックスを取る。
足はひどく青く腫れており、少し曲がっているように見えた。
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作者名：名無 | 作成日時：2022年1月17日 22時
