【終わりのセラフ】絶望のトンネルの先に【SERVAMP】

＊５＊ ページ41

白ノ湯温泉に着くと今日は既に全員が揃っていた。

「ごめんな、遅れた」

真昼兄ィがそう言うと御園さんが今日はもう1組来ると言う

まだ他に真祖(サーヴァンプ)と主人(イヴ)がいるのかな？

『まだ誰か来るんですか？』

「ああ、今日は強欲の2人が来る
Aは会ったことがないんだったな」

『あっはい』

強欲？どんな人達なんだろう……

まだ会ったことのない強欲さん達がどういう人なのか考えていると襖が開いた

中に入ってきたのは髪の一部が白くなっている黒髪の人と、毛先が黒くなっている金髪の人だった

なんか……個性的な格好してるなー……

「あ、リヒトさんとロウレス
こんにちは、今日は2人も？」

「そうだ。悪魔を浄化するのは大天使である俺の役目だからな
……ん？そいつは……」

天使の羽の生えたリュックを背負っている人が私の方を向いてなぜか目を輝かせている

「あぁ、こいつはA。今家で預かっているんです。

A、この人はリヒトさん
で、こっちがロウレス。
あっ、リヒトさんがイヴでロウレスがサーヴァンプな」

真昼兄ィがお互いの簡単な紹介をしてくれる

『A、です……よ、ろしくお願い……します……』

少し緊張しながら挨拶をすると、ロウレスさんが近づいてきた

「緊張してるんすか〜？かっわいーっすね〜
天使ちゃんよりも全然天使みたい……」

「死ねクズネズミ」

何か他の人達が話をしているがよく聞こえない



天使……私は…………天使……？

"終わりのセラフは殺さなきゃ……
悪い天使には……いらない子には罰を……"

お母さんの言葉が蘇る

嫌だ……やめて……殺さないで……









.









.









.









いらないなんて言わないで!!!!





「あーあ
君ってば強いフリしてすっごく脆いよね」

……リンちゃん？

一面真っ白の部屋。それに鬼であるリンちゃんがいる

つまりここは意識の中だ

『私……どうしてここに？』

「そんなの決まっているだろう？
君が気絶したからさ」

『そうだよね……
でも気絶した記憶がないの
リンちゃん、何か知らない？』

リヒトさんやロウレスさんと初めて会って少し話したのは覚えている
けど、そこからよく覚えていない

「ふーん覚えてないんだ
僕も詳しいことは知らないよ
僕は君の見たものしかわからないからね」

そうなんだ……でもあんまり気絶してるとみんなに迷惑かけちゃうからそろそろ起きないとね






…………どうやって起きるんだ!?

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