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*22* ページ36

.*・゚ .゚・*.


私達は優兄ィを連れてスーパーへと逃げ込んでいた。

『ミカ兄ィは何か優兄ィに何か話したいことがあるんでしょう?』

「そうだけど……
どうしてAちゃんはあの時から成長していないんだ?」

やっぱりそこだよね

『うーん……私はあれからまだ1ヶ月しかたっていないと思うんだけど……
優兄ィ達もみんな4年経ってるって言うんだ。
やっぱりミカ兄ィも……変、だと思う……よね?』

私だけみんなと違う。
今まで、百夜孤児院のみんなと一緒に、同じように暮らしてきたのに。

私、だけ……

「……Aちゃん
君は何があっても僕達の家族だ。それは変わらない
だから……だから、









.









泣かないで」

え……
私、泣いて……

『う、ん……うん……
あり、がと……』

「やっぱり、Aちゃんは
笑っている方が好きだよ」

ミカ兄ィはニコッと笑って私を元気づけてくれた

……私もミカ兄ィに言わなくちゃいけないことがあるんだ

『あのね、私、あの時にミカ兄ィから言われたお願い、
"優兄ィをひとりにしない"
ってお願いを守れなかったから
ごめんなさい』

ずっと、言いたかったこと。

やっと言えた。謝れた。

ミカ兄ィは怒っているかな……

「いいんだよAちゃん

……僕ね、新宿で優ちゃんに会った時に
"Aは死んだんじゃないのか?"
って言われたから
生きててくれてよかった……ありがとう」


『あのね……


……!!

ミカ兄ィ……私、もう行かなくちゃいけない。
優兄ィが起きたら先に空港に行ってて。
また後で私も行くから。
またね』

「Aちゃん……?
僕は人間どものところには行かない

それにどうしたの?」

『私は大丈夫だよ。
それにミカ兄ィは絶対に空港に行く。
私もミカ兄ィ達のところに行くから。』

そう言うとスーパーを飛び出した。


早く、早く行かなくちゃ
あの場所に。


私はなにかに突き動かされるように走った。

誰かが私を呼んでいる

そんな気がした。


.*・゚ .゚・*.


目が覚めた。

いつの間に寝ていたのだろうか

ここは……ベットの上?

真っ暗で何も見えない

わかるのは誰かが私の手を握っているという感覚と、
あまり嗅いだことのない、薬のような匂いだけ

すると横で誰かが動いた気配がした

「ん……A?」

この声は……もしかして……

『真昼、兄ィ……?』

絶望との対峙*1*→←*21*



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泡雪(プロフ) - 花実さん» お返事ありがとうございます!楽しみにしているので、頑張って下さい! (2016年10月23日 11時) (レス) id: 555ba12928 (このIDを非表示/違反報告)
花実(プロフ) - 泡雪さん» いつも読んでいただきありがとうございます!夢主ちゃんは二つの世界の行き来をしているので彼女だけ時間軸が異なります。なのでこのままです。正直に言うと作者が夢主ちゃんの体の戻し方でいい案が浮かびません(・・;)拙い文章ですがこれからもよろしくお願いします! (2016年10月23日 10時) (レス) id: 8b689866c2 (このIDを非表示/違反報告)
泡雪(プロフ) - 初めまして、泡雪と申します。この作品大好きでずっと読ませてもらってます。すいません質問です。夢主ちゃんは、幼児の体から優くん達と同じ体に戻ったりするんでしょうか?ネタバレ発言になってしまうので良ければ教えて下さいすいません。 (2016年10月23日 10時) (レス) id: 555ba12928 (このIDを非表示/違反報告)
花実(プロフ) - シオンさん» 読んでいただきありがとうございます!作者の中のイメージは、吸血鬼や鬼は高位の方が幼い姿をしていると思っているので、幼い男の子の姿をしています。ちなみに周りには鬼火が飛んでいて、その鬼火が狼に姿を変えます。具現化させた時に出てくる狼と鬼火はこれですね (2016年9月5日 17時) (レス) id: 09baacfad3 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - リンちゃんはどんな姿をしているの? (2016年9月5日 14時) (レス) id: af056c570d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花実 | 作成日時:2016年8月27日 21時

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