【終わりのセラフ】絶望のトンネルの先に【SERVAMP】

＊１８＊ ページ32

「一ノ瀬中佐は？」

おそらく部隊の隊長の1人だろう

「まだ来ていません」

シノアさんが答える

あの部隊……人数が少ない

「……死んだんだろう」

三葉さんは昔、仲間を任務で失ったのだと聞いた。
きっと思うことがあるに違いない

「……やっぱり任務で仲間が死ぬんだな」

「……そうだ
仲間が死ぬ。
だが、それが戦場だ
私はその経験がある……」

「……ですから、日々を大切に
極力お互いの背中を守りあっていきましょう」

シノアさんの言葉にみんなが頷く
すると優兄ィが一歩前に出て隊長に話しかけた。

「生きて戻ってよかった
周囲の警戒は俺らがやるから少し休めよ
お前ら血まみれだぞ」

「誰だこの偉そうなガキは」

あはは……そう言われるのは優兄ィだから仕方ないね

「新入りだよ、相原あい子軍曹
名前は百夜優一郎」

「そうか。じゃあ百夜優一郎
お前の言葉に甘えて我々は少し休む
警戒を頼んだ」

「おう、俺らに任せとけ！」

優兄ィ、優しいなぁ

『！』

と、地下鉄の駅からグレン中佐らが出てくる
その姿から戦闘が過酷なものだったことが伺えた。

「お？グレン達も戻ったぞ」

「どうだお前ら、……ちゃんと殺ったか？」

「当然！
そっちは？」

「楽勝だ」

「嘘つけ！」

優兄ィとグレン中佐が軽口をたたきあったいると、グレン中佐が相原あい子軍曹達に気づいた。

「……あい子、犠牲は8人か？」

「あ……す、すみません中佐!!!
仲間を……失いました!!!」

「……そういう任務だ
仲間を失った責任は俺にある」

「ですが!!」

あい子軍曹……自分を責めちゃダメだよ……

「黙れ、よく生きて戻ってきた」



「ほかの部隊は？」

グレン中佐が鳴海軍曹に問いかける

「まだ戻っていません」

「……そうか、だがほかの部隊が戻る前に
次の任務を始める」

次の任務？
他の人も頭に？が浮かんでいる

中佐によると名古屋市役所で
クローリー・ユースフォード、チェス・ベル、ホーン・スクルド
らを襲撃した部隊が壊滅し、20人が人質に取られたという

「だから俺達でクローリー・ユースフォードらを潰し、仲間を救出する
あい子のチームはここに30分留まり他の仲間に指令を伝えろ
鳴海隊、シノア隊は俺について来い
移動しながら計画を伝える
クローリー・ユースフォードとその従者二匹を殺し、仲間を救出する!!」

『「はい!!!」』

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