＊４＊ ページ18
「失礼します」
シノアさんが扉をノックすると中から声が聞こえた。
「失礼すんな……
……勝手に入るなよ」
えっ入っちゃっていいの？
『シノアさん……入っていいんですか……？』
シノアさんと手を繋いで中に入る。
執務室ではクラシックがレコードで流れていた。
「アハハ〜
大丈夫ですよ〜
中佐は実はとっても優しい人ですから」
シノアさんはニヤニヤ笑いながら言う
「勝手に決めんなよ
……おー、誰だそいつ」
ついビクッとしてしまう。
この癖直さないとな……
「あはっ、中佐が小さい女の子怖がらせた〜
さて、誰でしょう」
シノアさん、こんなにふざけてていいの!?
「はぁ……なるほど、こいつが言ってた奴か」
「はい。
優さんの妹さんです。」
「へぇ、で？
お前はこいつを連れてきて俺にどうしろと？」
「それは彼女に直接聞いてください。」
えっ！私が答えるの？
……でも、そうか……自分の意思は自分で示さなきゃ！
「そうか
で？お前は何のためにここに来た？」
すぅ……はぁ……臆するな、私
『お前はやめてください。私の名前は百夜Aです
……私を、日本帝鬼軍に入れてください！』
バッと頭を下げる。
「ほう……
そうか。でA
お前は軍に入って何がしたいんだ？
吸血鬼を殺したいか？」
私が……したいこと……
吸血鬼を殺す？
……ううんそうじゃない
私は
『家族を守る力が欲しい……から、です……』
そう。優兄ィやシノアさんだけじゃない。
真昼兄ィやクロちゃん達も守りたい。
「はは、そうか、
仲間を大事にする奴は好きだ
だが……
A、お前にはその覚悟があるのか？」
……覚悟……覚悟、か
そんなのはあの日から胸に決めてる。
『私は泣き虫です
でも、もう大切なものを失いたくない。
そのための覚悟なら出来てます』
「……わかった。お前ら本当に似てるな
じゃあ、お前に力を与えよう
……これに耐えられたらな」
そう言うが否やグレン中佐が腰に刺さった剣を引き抜いた。
周りが黒くなって体調が悪くなる。
その根源はあの引き抜かれた剣だろう。
「へぇ……これをその体で耐えるか
よしいいだろう。来い
お前に、家族を守るための武器をやる」
剣を鞘に収めると部屋を出ていった。
それに走ってついて行くとシノアさんが驚いていた。
「あの後に走るなんて……」
シノアさんが何か言っていたけれどよく聞こえなかった。
『シノアさん？具合悪いんですか？』
「……いえ、大丈夫ですよ〜」
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泡雪(プロフ) - 花実さん» お返事ありがとうございます！楽しみにしているので、頑張って下さい！ (2016年10月23日 11時) (
レス) id: 555ba12928 (このIDを非表示/違反報告)
花実(プロフ) - 泡雪さん» いつも読んでいただきありがとうございます！夢主ちゃんは二つの世界の行き来をしているので彼女だけ時間軸が異なります。なのでこのままです。正直に言うと作者が夢主ちゃんの体の戻し方でいい案が浮かびません(・・;)拙い文章ですがこれからもよろしくお願いします！ (2016年10月23日 10時) (レス) id: 8b689866c2 (このIDを非表示/違反報告)
泡雪(プロフ) - 初めまして、泡雪と申します。この作品大好きでずっと読ませてもらってます。すいません質問です。夢主ちゃんは、幼児の体から優くん達と同じ体に戻ったりするんでしょうか？ネタバレ発言になってしまうので良ければ教えて下さいすいません。 (2016年10月23日 10時) (レス) id: 555ba12928 (このIDを非表示/違反報告)
花実(プロフ) - シオンさん» 読んでいただきありがとうございます！作者の中のイメージは、吸血鬼や鬼は高位の方が幼い姿をしていると思っているので、幼い男の子の姿をしています。ちなみに周りには鬼火が飛んでいて、その鬼火が狼に姿を変えます。具現化させた時に出てくる狼と鬼火はこれですね (2016年9月5日 17時) (レス) id: 09baacfad3 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - リンちゃんはどんな姿をしているの? (2016年9月5日 14時) (レス) id: af056c570d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花実 | 作成日時：2016年8月27日 21時
