story-010 ページ12
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「あれ、うらたさん3人目の方は？」
「あー、いうけど…ほんとに聞きたい？」
「いや、ここまで聞いちゃうと気になるというか…」
「ま、そうだよな」
なんか、言いづらいような口ぶりなのだろうか。
ドキドキしながらうらたさんを見る。
「ゾンビ」
「…え」
「最後の一人はゾンビ。元々は人間、警察官だったかな」
「…その方って…あの…」
「心配ねぇよ、あいつはちゃんと自我あるし。
まぁ4人の中で1番気性が荒いのは確かだけど」
ゾンビ、と聞いてしまえば、ゾンビに襲われた時のこと思い出す。
背中に氷を当てられたような恐怖感。
思わず下を向いて、目をぎゅっと閉じた。
「まぁ、あのメンツと会うことはもうないだろうな」
「……え、なんでですか？」
何かを諦めたような声で、うらたさんは呟く。
そっと顔をあげてうらたさんの表情を見る
「…。」
深い緑が酷く悲しそうに揺れて。
なんだかとても寂しそうに見えた。
「俺達はただ旅をしている訳じゃなくて、一人一人、個々の利害が一致して一緒に居るんだ。」
「…そうなんですか？」
「だから、仲間…だとかそんな関係でもないのかもしれねぇけど」
「…けど、うらたさんはその方達のことが大好きだったんですよね。」
「……まぁな」
はは、と自傷するようにうらたさんは笑う。
そこである疑問点が浮かぶ。
「じゃあうらたさんは目的が終わったから、3人から離れたんですか？」
「…あぁ」
「その目的って…」
何だったんですか、と聞く前に
いつの間にか私の前まで来ていたうらたさんに、そっと私の口を手で遮られる。
「…？」
「…お前、突然俺が近づいても怖がらなくなったな」
「……？？」
はてなマークを浮かべる私をうらたさんは興味深そうに見つめ、私の口元からそっと手を離す。
そして私の頬にそっと手を当てる
「俺のこと、怖いか？」
今更、なんて質問をするのだろうか。
「怖かったら、今のこの状況で震えてますよ」
そういうと、うらたさんは吹き出したように笑うと
図太てぇ女、と言って私から手を離した。
なんだか話をはぐらかされたような気もするが、
あの緑の所為だろうか
聞く気にもなれなかった。
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青花 - 本編完結(?)おめでとうございます！！番外編も楽しみにしてます！！ (2018年10月11日 0時) (
レス) id: 1d359370ef (このIDを非表示/違反報告)
ネージュ(プロフ) - 完結（？）おめでとうございます！番外編待ってますねー！ (2018年10月10日 21時) (レス) id: 4cedcbaa5d (このIDを非表示/違反報告)
カナリアの花(プロフ) - 青花さん» コメントありがとうございます。この小説にあまり自信がなかったので、そう言ってもらえて嬉しいです!完結までお付き合いいただければ幸いです。 (2018年9月26日 0時) (レス) id: cbcbd18a18 (このIDを非表示/違反報告)
青花 - コメント失礼します！この作品が投稿されてから読んでます！とってもおもしろいと思います！コメントをするのが遅くなってしまいましたがこの作品とても好きです！これからも頑張ってください！！応援してます！ (2018年9月24日 22時) (レス) id: 1d359370ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カナリアの花 | 作成日時：2018年9月11日 18時
